●既婚者VS独身者−環境の違う友人とのつながり−

皆さんの知り合い、仲間、友達の中で、
「自分とは違う環境で生きているなあ」・・・と思う人はおられますでしょうか。
私は3年前、友達と呼べる人たちとの関係を、自ら絶っていたときがありました。
今から思えばとても失礼なことになりますが、私自身に「友達」という認識はあの頃ありませんでした。
だけど寂しさからとりあえずは時々会っていた人たち・・・と思っていた頃のことです。
自ら絶っていたという一番の理由は、彼女たちの話題に私がついていけなくなった・・・と感じたことが原因でした。
高校時代の部活の仲間で、皆結婚と共にすぐに妊娠し、子供が出来ました。
その頃私は元夫との距離に悩み、Sexlessでもあり、妊娠の可能性も低いとお医者様から判断され、妊婦さんからおよそ遠い場所にいたんですよね。そんな状態の中、その仲間の一人から、「皆と久々に会おう」というお話が出てきたんです。
その頃の私は「面倒くさい。。。」という気持ちもあったんです。
自分が壁を作って人と接していましたし、親しみから私のことで盛り上がっていても、私自身には「馬鹿にされている」という感覚しか持てなかったですから。それでもひとりぼっちになる恐れがあったため、重い腰をあげて会っていました。
そして、その時も何年かぶりに出会って、皆が楽しそうに笑っていました。
今はもちろん、本当に楽しくて、私にも抵抗なく関わってくれていたんだということが分かりますが、あの頃私は彼女たちの話題に全くついていけなかったんです。
理由は話題の違い。
仲間は私を入れて5人。
4人は結婚し子供がいる。私は結婚してはいても子供がいません。
話の話題は子供が中心。私はなんだか蚊帳の外にいるように感じていました。
そしてあの頃は、
「そんなに子供の話をしたきゃ、あんたたちだけで会えばいいじゃん!私は必要ないじゃん!!」
そんな寂しさと怒りを感じてたんです。
だから私から会おうという提案は一度もしたことがありませんでした。
会えば寂しさを感じる。疎外感がある。仲間はずれにされているような気持ちになる。だから関われば関わるほど苦しくなってしまって、自分からは関係を絶っていました。
だけどそんな時、彼女たちの思いはいっさい考えなかったんです。
私を誘ってくれた。この事実を見ようとはしなかったんですよね。
自分が好きな人は誘いたいと思うのが一般的に思うことかもしれません。中には
「後で何を言われるか分からないから・・・。」
という恐怖感で、誰かを誘うこともあると思いますが、もしそうだとすると、自分も含め、他の人が会っていて当然違和感を感じると思うんです。
だけど私は彼女たちに会うしんどさはありましたが、お義理で仕方なく誘われた感じは受けませんでした。
なぜなら彼女たちは楽しんでいたし、私にも満面の笑顔で対応してくれていたからです。
ということは、彼女たちは私を誘わなかったら後で面倒だ・・・という考えで誘っていた訳ではないんですよね。でなければ、あんな顔で私に笑顔は向けられないと今は思います。
カウンセラーとして、子供がおられる方のお話を聞いていると、彼女たちの生活は本当に自分を犠牲にするほどに子供が中心なんですよね。だから久々に会った、しかも同じように子供を持った友人に出会ったとき、子供の話題を中心にした方がつながりやすいとは思うんです。
日頃の子供を育ててる中でのしんどさや大変さ。それを分かってもらえるのは同じ子供を持った友人。だからついつい話題がそっちに行っちゃっても当然だと思うんです。
これと同じように、今度は独身の人が結婚した人とどうやって付き合っているか考えてみますね。たくさんのお話を聞く中では、一番多いのは「嫉妬」の部分のようですね。結婚している友達と会うと、ご主人のお話が出てくることもあると思います。
そうすると、「いいなー。私も早く結婚したいなー。頑張ろうー!」と思う人ももちろんおられますが、「自慢話したいわけ!?」と、自分自身がみじめになってしまう感覚を持つ方もおられるようです。
そうなると、ただ自慢話を聞かされているようで、とても苦痛に感じる方もおられると思うんです。
そう思ってしまうには、
「どうして彼がいないの!?」「どうして私はうまくいかないの!?」
という、彼女たちなりに努力した、今までの頑張りに対しての悔しさや、苦しさの部分がいっぱい出てくるからだと思うんです。
既婚者と独身者。どちらも自分の生活とは違う人ですよね。
これらの理由から、どちらかがどちらかに対してつながりをもてなくなって、距離を空けてしまうことが多いようですが、
既婚者は、
「家のことでなかなか皆に会えなくて寂しいなあ。。」
「旦那がいるし、早々遊びにも行けないよなあ。。」
「子供が大変だから、友達と遊びになんてほとんどいけないよ。。」
「・・・また誘われたのに断ることになっちゃった。。。
だって、今日は地域活動に参加しなきゃいけないんだもん。。」
など理由はまだまだありますが、とにかく結婚すると自分のことだけではなくなってしまうだろうし、近所づきあいや夫や両家のつきあいと、自分のしたいことを我慢せざるを得なくなってしまうことは多いと思います。
独身者は
「結婚してるし、旦那さんにも悪いし頻繁に誘えないな。。」
「子供いたら大変だろうから、誘っても迷惑がかかるだけかもしれない。。。」
などの理由から結婚している友達を誘うのに抵抗があるようですね。
既婚者は誘って欲しい。だけど皆に避けられてるの?
・・との誤解があり、
独身者は、迷惑なだけかも・・・と思ってしまうことも多いようです。
お互いに、相手を思うがゆえの行動なんですよね。
お互いに寂しいんです。
だけど誘うことは迷惑じゃないか。誘われてもなかなか参加出来ない。
そんなすれ違いから距離を置いてしまう。。。
結婚を祝福してくれたお友達ですもの。結婚した方にとって、その友達はとても大切で大事なはずです。
彼女の幸せを願って祝福したんですもの。その友達にとって、結婚した方は同じように大切で大事なはずです。
会いたいと思って当然、たまには一緒に遊びたいと思って当然だと思います。
誘うことは迷惑なんかじゃありません。断られたとしても、あなたを避けているのでも、嫌いなわけでも全くないと思います。
誘われた方、に断ってしまうことがあってもいいと思います。
私も誘われたとき、断ることも多い既婚者です。
だけど誘ってくれたその気持ちはとても嬉しいです。
だとしたら・・・。
誘う方は勇気を持って例え日にちが開こうとも、何度も誘って見ませんか?
誘われる方は断ることがあったとしても、その気持ちを「ごめん・・・」という言葉で伝えるのではなく、「今回は行けないけれど、誘ってくれてすごく嬉しかった! また誘ってください! 本当にありがとう!」と感謝を伝えてみませんか?そうすれば断られた方も嬉しいですし、又誘ってくれると思います。
独身者と既婚者。立場や環境は違っていても、あなたが大切だと思うお友達とは、勇気を持って近づいてみてはいかがですか?
会いたいと思うからには、あなたにとっても相手にとってもとても大切に思っている友達には違いないと思いますよ。
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この記事を書いたカウンセラー

About Author

アルコール依存症の父からの虐待経験、学生時代のいじめから、恋愛依存、不倫や風俗を経て、自分を抑え付けるような結婚生活後、8年で離婚。その後自分に向き合い、今は穏やかに生きる。 過去のあらゆる経験をもとにして、恋愛関係、家族関係を得意とし、お客様と共に成長するスタイルを取る。