●欲しいものを手に入れるには?

ちょっと時期ハズレの話題ですが、僕の田舎(静岡県浜北市)には遠州大念仏と言って、初盆を迎えた家庭を回って、念仏を唱え、笛や太鼓に合わせて踊りながら、死者の霊を慰める伝統行事があります。
子ども心に楽しくて、かっこよくて、遠くからでもこの太鼓やドラの音が聞こえてくると家を飛び出して見に行っていたものですが、大阪に住んでいるがゆえに、なかなか見に行くこともできず、毎年お盆の時期になるたびに懐かしい思いを抱いてました。
今年の夏も終わりの頃に「生で見られなくともビデオならばあるんじゃないか?」と突然思い立って、その捜索を始めたんです。
懐かしさも手伝い、絶対欲しい!という気持ちになって、連日インターネットをさぐり、知り合いにメールを送っていました。
僕は欲しい!!と思うと短期間で是が非でも手に入れようとするタイプ(これもなんだかパターンなのですが)なので、この場合も必死にあちこち手を尽くしたつもりでした。
「伝統行事で無形文化財にもなってるくらいだからNHKで紹介してるかもしれない」と思って当たってみたり、「日本の伝統行事」なるビデオライブラリがあるんじゃないかと思い検索エンジンを走らせて見たり、また、地元に詳しい友達に連絡してアテを聞いてみたり、法事で実家に帰った際に「地元の文化財なんだから、きっと何かあるだろう」と市の図書館で訪ねてみたり。
でも、not found。
お祭りならまだしも、霊を慰める行事だし、取材というのも難しいか・・・と思いつつ、でも、諦めきれないので、遠州大念仏を紹介するホームページを友達から聞いて何かの情報は無いか尋ねて見ることにしました。
そしたら、見つかったんです。
ホームビデオものが!!
しかも、親切なことにダビングして送ってくださると・・・。
感動しました。
めっちゃうれしかったです。
ホームビデオな分、リアルで至近距離で撮影されていますから、ほんとに久々に昔の感動を思い出しました。
ありがとうございました。
これはほんの小さなことなのかもしれないけれど、僕にとっては久々の感動でした。
こんな風に僕は「欲しい!!」と思えば、ほんとに労力を惜しまず、恥を省みずに手に入れようとするところがあります。
もちろん、誰かから奪ったり、誰かを困らせてでも、なんてことはしていないつもりです。
それでは喜びは半減どころか、一片も手に入れられないと思いますしね。
以前、僕の尊敬する方の講演があって「扉はいつでも開けておきますから、興味のある人は僕に連絡ください」とおっしゃっていたので、社交辞令?などと感じつつも、知り合いになりたいし、色々な話を聞きたいからと思い切って連絡してみたんです。
そしたら、大変喜んで下さって、一緒に食事をする機会を得ることも出来ました。
いまだにその時のお話のインパクトや成功者の持つオーラのようなものは僕の心の中で強い影響力をもっています。
敢えて先ほど「恥」と書いたのですが、例えば今回の例でも知らない方にいきなり「もし手元にあれば譲って欲しい」というメールを送ったり、図書館の方に聞いたりするのは少々勇気の要ることでした。
恥ずかしいしね。
でも、結果的にそれで情報が手に入り、現物を手に入れられたわけですから、恥ずかしい思いよりも、手に入れたい気持ちの方が上回っていたのでしょう。
講演会の出来事にしても、折角そうおっしゃってくれるのなら、一度直接お話を聞いてみたい!という気持ちが、断られたり、恥ずかしい気持ちを越えていたんだと思います。
電話をかける前はどきどきものでしたが、後は案外すらすらと要件を伝えていました。
CDショップの店頭で音楽を口ずさんで店員に教えてもらった事(これは定番ですね〜)もありますし、僕の師匠の言う「絶対お勧め」の本を探し回って絶版になっていることを知り、図書館で見つけて数百ページのコピーを取ったこともあります。
もちろん、欲しいもの全てを手に入れられたわけではなく、むしろ失敗談の方が多いかもしれません。
女性に振られたことも数多くありますし、仕事に関してはほんと手に入れられないことの方が多いのかもしれません。
失敗したときは、納得感があるケースと後悔が残るケースに別れますね。
ある程度手を尽くした場合は「やるだけのことはやったし」と案外さばさばしています。
しかもその過程で色んなことが勉強できますので、必ず無駄になることはないな、と思うんです。
例えば、必死に営業資料を作って提案しても、受諾できないケースも多くあります。
でも、そのとき手元には資料も残れば、こちらが一生懸命やった分だけ、新しい人間関係が築かれているものですね。そうするとその資料から案外いいアイデアが浮かんだり、新しく知り合った方から別の仕事を紹介してもらったり、失敗なのか成功なのかが分からなくなるときだってあります。
でも、どこか腰が引け気味だったり、恐れや恥の方が勝ってしまった場合は、後悔しか残らないもの。資料を読み返す気にすらなれなかったり、「あ、こんな方法もあったのに」と思ってしまったり、自分のふがいなさを責めてしまったり。
好きな人に恥ずかしくて声をかけられなかったときには結構後を引きずりましたね。
そんな風に欲しいものを手に入れたり、手に入れられなくとも納得感が残るコツというのは、まずは欲しい!という情熱とちょっとした勇気ではないかと思っています。
恥ずかしさや恐れよりも、手に入れたい情熱が上回れば、多くの場合、自分にとってより良い結果がやってくるものです。
その情熱が、恐れを乗り越えさせる勇気を与えてくれるのかもしれません。
そして、欲しいものを欲しいと言ってみることも大切でしょう。
実は今回、友達からホームページの存在を教えてもらったんです。
自分でもいつかは気付けたかもしれないけれど、友達に聞いた分、時期は確実に早まりましたね。
最後に、諦めないこと。
これは前回の「ま、いいか、が招くもの」にも通じるお話ですが、無理だ、出来ない、と思って手を止めてしまえば、欲しいものを手にすることはとても難しくなってしまうと思います。
僕がよくカウンセリングの場で「諦めないで下さいね」という表現を使うのは、諦めさえしなければ、手に入るものもたくさんあるからです。
欲しいものは必ず手に入ります。
(そういえば、うちの奥様もこの思いの熱心な信者です(笑))
自分にとってより良い未来を作るために、欲しいものを欲しい!と言い、後はちょっとした勇気を持つことを自分に許してあげてください。
きっと素敵なものがたくさん手に入ると思います。
根本裕幸

この記事を書いたカウンセラー

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