暗闇からの脱出!

こんにちわ、ナルイヒロミです。

『空間識失調』って言葉、聞いたことがあるでしょうか???
知らなくても、それで当然なのですが、これは心理学用語ではないんです。
私もついさっき知った言葉なのですが、(なのにそれをネタにコラムを書いても大丈夫なんでしょうか???「おいおい、間違っとるがな!?」ってな、ご指導・ご鞭撻、大歓迎です(~_~;))

特にこの言葉が使われるのはパイロットに対してなのだそうです。
ケネディ・ジュニア氏の自家用小型機の事故などで、報道されてたりもしました。
ま、事故を知っていても、そんな言葉(現象)があったとは~・・・ってな感じのナルイもいるわけですが。
この『空間識失調』を簡単に説明すると「飛行中に、気象条件とか、加速度の変化とかによって、上下左右の感覚に錯覚を起こして、機体の姿勢が分からなくなってしまう現象」なのだそうです。

さて、私がどうしてこの言葉に興味を持ったのかというと、あるドラマの中で、この言葉が出てきたんです。
(またまた私がテレビっ子だと言うことがバレてしまいまいたね。)

ある青年が、自分の悩みをあるおじいさんに相談しているシーンなのですが、そのおじいさんは元パイロットという経験から、この『空間識失調』の話をしたんですね。

青年の相談はこうです。
「今、自分は真っ暗闇の中で、地に足がついていない感じがして、どうしたらいいのか分からない・・・」
おじいさんは、青年に「彼女に相談してみれば、道が見えるかもしれないよ。」っと言い、そして、まず自分に出来る話として『空間識失調』の話をします。

夜の、雲の中を1人で飛んでいると、君と同じように「真っ暗闇の中に1人取り残されて中に浮いているような感覚」になることがあるんだ。

どこまで飛んでも雲の中で、視界は真っ暗闇で目指す光は見えない。ふと、計器に目をやると、機体が少し傾いていることを示している。
でも、パイロットは自分の感覚では、一向に機体が傾いている感じはしない。
雲の中に入った時と同じように、順調に、まっすぐ水平に飛んでいる感じがするんだ。だから、そのまま飛び続ける。

しかし、計器はさらにどんどんと機体が傾いていることを示している。
それでも、パオロットは自分が飛んでいる感覚としては、先ほどと何も変わっていない、順調に飛んでいるように感じている。
しばらくすると、機体はさらに傾いて、180度回転してしまう。つまり、上下が反転してしまうんだ。
それでもパイロットは気がつかない。

でも、パイロットには葛藤があるんだ。
計器を信頼するのか?それとも自分の感覚を信頼するのか?
計器が間違っているなんてことは90%以上、ありえない。
でも、それでも計器が狂ってしまっているのかもしれない。
どうすればいいのか!!!???
どんなにベテランのパイロットにも、この葛藤はある。
そして、自分の感覚を信じることを選択するんだ。
「間違っているのは計器のほうだ!!!」っと。

暗闇の雲にも、いずれ終わりはやってくる。
一筋の光をみつけて、雲の外に飛び出る。
そこで、パイロットは自分の頭上に満点の星空が広がっているのを見るんだ。
そして、操縦桿を思いっきり引いて、機体を上昇させる。満点の星空にむかって。
・・・しかし、実際の機体は上下反転を起こしている。パイロットのの頭上にあるのは、空なんかじゃないんだ。
パイロットの目に、無数の星のように見えるのは、星空なんかではなく、海に浮かぶ多くの漁船の灯かりや、街の灯かり。
そして、墜落する。

このおじいさんが青年に言いたかったことは「彼女に相談しなさい」だった訳なんですが、ココロに関しても、確かに『空間識失調』ってあるんです。

私たちは、何か問題が出来たとき、1人で抱え込んでしまうことが多いですよね?それが自分にとって深刻な問題であれば尚更です。
でも、それはある意味、真っ暗闇の中を1人で飛行しているようなものです。
スキューバダイビングでは海に潜るとき、必ず「バディ」が存在します。
海の中でも同じようにこの『空間識失調』が起こるからなんです
が、それ以外にも自分の視界以外を補いあったりだとか、何かあったときにサポートし合う為にいるんです。

ココロの暗闇を飛行するときには、自分の状態を表してくれる計器なんてありません。
だからこそ、尚更、「おいおい、間違ったほうに飛んでるよ!?」とか、「機体が傾いているよ」とか、サポートしてくれる人が必要な訳です。

それは自分にとって身近な信頼できる人であったりだとか、カウンセラーって言う、ある意味、多くの飛行機のサポートをした管制官的なものを使うのもいいでしょう。

危険なのは、自分の感覚だけを信じて、「計器のほうが間違っているんだ~!!!」っと突き進んでしまうことです。

それは何も、「自分を信じるな!」とか、「1人で物事を決めるな!」って訳ではありません。
ただ、自分が真っ暗闇の中を、あてもなく飛んでいるように感じる時は、誰かに相談をして、そしてその上で「どう飛行するのか?」を決めるほうが安全だ。ってことです。

少なくとも、上昇しているようで下降している。なんてことは食い止められます。

平さんがよく言う言葉があります。
『ひきこもりたい時こそ、自分から誰かに会いに行くんだ』っと。
それは、「誰かに”SOS”を出すことの大切さ」を教えているのですが~、今回書いたような意味も、そこには含まれているのかも知れません。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛、対人関係、自己啓発、ヴィジョン、ビジネス心理を得意とし、”少しでも楽に・簡単に・シンプルに”をモットーに、分かりやすい心理分析と日常的に無理なく取り組める提案を行っている。 その人本来の輝きや、問題の先にあるヴィジョン(幸せな未来や才能)を引き出すカウンセリングが好評である。