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Lecture.895

不信感とのつき合い方〜痛みのケアで不信感は軽減できる!!〜

講師:宮本恵

不信感とのつき合い方を知りたいというリクエスト頂きました。不信感があることで、人間関係が円滑にいかないことも多々ありますよね。今回の講座では、不信感を持ったまま人に接すると何故人間関係がギクシャクしてしまうのか、どのようなことが起こっているのかをご説明します。
不信感は、あなたを傷つかないようにするための防衛であり、傷の存在を名確認するものです。
それは、あなたが裏切りによる傷が残っていることと傷のケアが必要であるということを意味します。また、傷のケアをするには、過去の裏切られた傷に触れるということ…、決して心地の鋳物ではありません。そんなとき、この傷を乗り越えて、どうなりたいかというヴィジョンを持つことがあなたの心を支えます。不信感から解放されるために傷のケアに取り組んでみましょう。

Keywords
不信感 防衛 痛み 投影 ヴィジョン 

◎リクエストを頂きました◎
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いつもメルマガを拝見し、勉強させていただいております。
相手に対する不信感と、うまく付き合っていく方法を教えて下さい。
過去にも人に裏切られ不信感を持った事もありましたが、そういう人だと思い、距離をとったりして過ごしてきました。
今回は、主人の裏切りが発覚し、一旦話し合いの中で怒りはおさまりましたが、不信感と疑う気持ちだけは残っています。
そういう気持ちがあるので、また考えては、怒りがこみ上げる事もあります。
距離を取ることの出来ない関係なので、本当に辛いです。
少しでも、不信感とうまく付き合い、楽な気持ちになりたいです。
よろしくお願い致します!
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今回、担当させていただきます宮本恵です。
今回は、リクエストを基に不信感とのつき合い方について、講座をすすめていきます。

どうぞ、よろしくお願いします。

■ 不信感とは…

不信感とは、人を信じていない気持ちのことをいいます。

では、その不信感はどこから来るのでしょうか?生まれたときから、“人のことを信じないぞ!!”と思っている赤ちゃんって見かけませんよね。幼少期に「知らない人を信じてついて行ってはダメ!」と躾けられたり、「人を信じたら、裏切られるよ。」といった自分以外の誰かの価値観を何度も何度も聞かされることによって刷り込まれたり、実際に人に裏切られる経験をして「もう、人のことを信じない!!」と感じたりした過去の経験から生まれる感情であるということができます。

これらの説明を読んでお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、不信感とは、いずれもあなたが傷つかなくていいようにあなたの心を防衛するために存在する感情であり、傷つくのではないかという怖れや不安、もう傷つきたくないという思いから作られます。


■ どんなときに不信感が顔を出すのか…

不信感を感じるとき、あなたは過去にあなたを裏切った本人や裏切られたことを思い出させる人やシチュエーションに触れた(投影した)ときに不信感が顔を出します。

不信感は心を防衛する感情なので、「このまま近づくと、裏切られて傷つくよ。」と心が反応している状態なわけです。これは、一つの心から発信されたシグナルであり、そのシグナルには、裏切られて傷ついた経験に基づく悲しみや寂しさ、痛みがあります。

リクエストの文面に書かれてあった「不信感と疑う気持ちだけは残っています。そういう気持ちがあるので、また考えては、怒りがこみ上げる事もあります。」というのは、考えることによって心に意識が向くので、心に残っている裏切りによる悲しみや寂しさ、痛みが疼くからです。そこには、「きっと私は裏切られて、また傷つくに違いない」という絶対的信頼が隠れているのです。


■ 人は期待に応えるもの

人は良くも悪くも、期待に応えます。

どういうことかというと、例えば、「宮本さんは、優しいですね。」という目で見られたり、実際言われたりすると、優しい私の部分を表現しやすかったり、嬉しくなってもっと優しさをあげようと思ったりして、その結果、相手に言われたように優しい私で居られます。

一方で、「宮本さんは、優しくないです。」と言われたりすると、言われる直前に仕事を手伝うつもりで声をかけようとしていたのに、そんなこと言われるなら、手伝おうと思っていたけど手伝うのをやーめたといって、やめる。結果、優しくない私になった…etc。

このように、いろんな場面で様相を変わるものの、人は周囲の人に見られたように、言われたように期待に応えた態度や行動をしやすいという側面を持っています。

「私は裏切られて傷つく」といった絶対的な信頼があるとき、私たちは不信感を抱く対象に対して「また、私を裏切って傷つけるんでしょう?」というメッセージを言葉づかいや態度などをあらゆる方法を使って、無意識に送り続けます。

不信感を持っている本人からすれば、これ以上傷つかないための防衛であり、「私を裏切って傷つけないよね?」という確認作業なのですが、不信感の対象である相手から見ると、「私を裏切って傷つける人」という風に見られ続けていることになるわけですから、決して、心地のいい状況ではありません。

その結果、相手の心地いい状況ではないことが言葉や態度に出るようになることで、相手との関係性がギクシャクしたり、相手から愛されているように感じることが出来なかったりして、「やっぱり、私は裏切られて傷つけられるのではないか」と不信感を拭えない状況が出来上がり、悪循環なスパイラルに嵌りやすくなります。


■ ヴィジョンを持つ

今回のリクエストでは、不信感とのつき合いかたを知りたいといったリクエストでした。それは、不信感はなくならないという前提の質問だと思うんです。

しかし、不信感をつくっているのは、過去に裏切られたときの傷ですから、カウンセリングやセラピーなどで、その傷をケアすることで不信感の軽減することやなくすことは可能です。傷をケアすることは、裏切られて傷ついたことを思い出すプロセスになりますから、決して心地の良いものではありません。

ですから、ケアに取り組むモチベーションを作るためにも、相手との関係性をどうしていきたいのか、不信感がなくしてどんな私になりたいのかといったヴィジョンを持つことが有効であり、とても大切です。

確かにあなたが不信感を抱くその人は、過去にあなたを裏切り傷つけたかもしれません。腹も立つし、悲しいし、悔しいのだと思うんです。でも、それは過去の相手であり、今の相手ではありません。不信感は、これ以上あなたが傷つかないための警鐘あり、まだ傷が残っているというサインです。もしかしたら、不信感は、あなたが不信感を抱いている今の相手そのものではなく、心に残っている傷なのかもしれません。ぜひ、不信感の元である心の傷のケアに取り組んでみてくださいね。

(完)


関連する講座へのリンク集
81.不信感〜人を信じられない痛み〜
163.不信感の目的と信頼の力〜役に立たなくなった防衛機能は、もういらない〜
418.信頼関係の築き方〜信頼の橋を架けよう〜
555-1.信頼の心理学(1)〜信頼とは?〜
555-2.信頼の心理学(2)〜信頼と期待、加害者と被害者〜
555-3.信頼の心理学(3)〜自己成長と自信〜
555-4.信頼の心理学(4)〜強さ、そして、プロセスへの信頼〜
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