人を信用できず、お金しか信用できない ~寂しさを伝えることでつながれる~

不信感がつよく、誰も信用できないというご相談を頂きました。

人を信用できないということは、それだけ、疑いの念がつよいということでもあります。私達は、みんな、生まれたばかりの赤ん坊の頃は、疑いの念をもたず、相手に委ね、頼ることができました。でも、傷ついたり、裏切られたりすることで、不信感が芽生え、人を信用できなくなるのです。

そして、人を信用できない分、ひとりで頑張り、一生懸命、耐えるのですが、そのように頑張るほど、孤独感が募っていきます。

その悪循環を解消するには、「人とのつながり」を取り戻すことが大切です。今回の心理学講座では、人を信用できなくなってしまった理由と、そこから抜け出すためのヒントをお届けします。

◎リクエストを頂きました◎
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40年間生きてきて、人間というものを信用する事ができません。
家族さえもです。私が2歳の時に父親が事故で亡くなり、母と年子の姉が一人います。裕福な家柄の為、私達が育つのに金銭的なものには困りませんでした。

しかしながら、私は異様にお金に執着し、小学生時代からお金を貯める事を続けてきました。いまだ独身の私は、老後の為にと相変わらず運用や個人年金に力を入れています。

そして、人が信用できない私は、パートナーと付き合っても、自分を出す事が出来ず、ストレスばかり溜め、別れ話を切り出すというパターンが続いています。

寂しがり屋のため、人が大好き!だと自分自身では思っていますし、人を好きにはなるのですが、信用はしていないのです。このまま、お金だけを信用し、人が信用できずに終わっていくのは、寂しい事だと思い、悩みながら生きています。

どうしたら、人を信用できるのでしょうか?
(一部、頂いた内容を編集させて頂きました)
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お母さまのお気持ち(自立してひとりで、頑張る)

40年間生きてきて、今まで誰も信用できなかったとしたら、本当にツラかったと思いますし、とても、心細かったと思います。ひとりでたくさん頑張ってこられたのでしょうね。

ただ、そのような状況で、このようにリクエスト(相談)が出来る。そのことが、ご相談者の方に取って、今、人生の転機であることが伺えますし、その「人を信用したい!」という思いが、ご相談者の方の意識を変えるキッカケになると思います。

いずれ、望み通り、人を信用できるようになるでしょう。

では、まず、どうして、人を信用できなくなったのか?
そちらから見ていきましょう。

ご相談者の方が2歳の時に、お父さまが事故で亡くなられたとのこと。もちろん、ご相談者の方はそのことをあまり憶えていないと思います。
ただ、お母さまはどうでしょうか?

おそらく、相当なショックを受けたと思います。それも、事故ということなので、お父様の死は突然のことで、お母さまはココロの整理ができずに、パニックになったのではないでしょうか。

当時のお父さまとお母さまの関係がどのようだったか、詳しいことは分かりませんが、頼りにしている夫に先立たれた。その時のお母さまの心境を考えると、おそらく、不安で押し潰されそう、これからのことを考えると絶望的になったのではないでしょうか。
そして、そういう状況で、母親というのは、子どもをどうやって守っていくべきか?と考えるモノです。

そのときの、お母さまは、「自分の手で、この子たちを養っていこう」と考えたのかもしれませんね。

頼る人がいなかったのかもしれませんし、お母さまも、ご相談者の方と同じように、どこかで人を信用することに抵抗があったのかもしれません。そして、「ひとりで頑張らなきゃ」という思いが強化されていったのだと思います。

すると、おのずと自立的になりますよね。
人に頼らず、自分の力で何とかしようという思いが強くなるので、誰かを信頼するよりも、己の力を信頼するようになります。

結果、自分しか信用できない、人を信用できないというマインドができあがるのです。

もしかしたら、ご相談者の方も、お母さまのお気持ちを受け継いでいるのかもしれませんね。

痛みと罪悪感

お父さまが亡くなられた時、ご相談者の方は、まだ2歳とのこと。先ほども説明しましたが、まだ赤ちゃんですので、おそらく、その頃の記憶はほとんどないと思います。でも、大切な人を失ったという記憶は、心のどこかに残っていたのだと思われます。

例えば、それまで男性の腕(お父さまの腕の中)に抱かれていたのに、抱かれなくなった。お父さまが、あやしてくれていたのが、あやしてくれなくなってしまった。

それを体で感じていた分、急にその機会がなくなった。その事実を受け止めるのが、赤ん坊でありながら、ツラかったのだと思います。

すると、私達は、その喪失感や痛みを二度と感じたくないと、自分を守ろうとします。それが、「もう人に頼らない、もう人を信用しない」という言動にあらわれてくるのです。期待をしなけば、傷つかなくてすみますものね。

ご相談者の方は、ご自身の知らないところで、深い喪失感を抱えていたのだと思います。

でも、それは「二度と傷つかないようにするため」の防御であり、そうすることで、ご自身を保ってきたのかもしれません。

そして、パートナーができても、「自ら関係を切ってしまう」というパターンの真相を見ていくと「罪悪感」が潜んでいることが多いのです。

ご相談者の方は、お母さまが苦労して自分達を育ててくれたのを、目の当たりにしてきました。その苦労を知っている分、自分だけが幸せになってもいいのかという気持ちが働き、自分からパートナーシップに終止符を打つことを繰り返してきたのでしょう。

そして、愛され方が分からかったのかもしれませんね。

そこで、必要なのは、お母さまのためにも、家族代表として「幸せの第一人者」になることです。

幸せになっていいのですよ。

つながりを持つ(気持ちを伝える)

ご相談者の方がパートナーシップで、ストレスを溜め、自ら別れを切り出してしまうとしたら、たくさん気を遣っているのかもしれませんね。
それは、相手を思うばかりの負担=言い換えれば、「優しさ」なんですよね。

その優しさのあまり、考えすぎて、ココロが潰れてしまうのです(><)

そして、お金を貯める・お金しか信用できないのは、将来への不安の表れなのです。

誰も頼りにできないのなら、せめてお金だけでも、蓄えておこうと思うのは当然ですよね。

でも、勇気を出して、その不安な気持ち、心細い気持ち、気遣いのあまり考えすぎて混乱してしまうということをパートナーや、周りの人に伝えてあげてもらえませんか。

あなたのその苦しみを受け止めてくれる人が、たくさん現れるでしょう。
最初は怖いと思います。だから、あまりシリアスなことではなく、話せる範囲のことから伝えていけば良いと思います。

そのように少しずつ、チャレンジしていくと、次第にあなたの本心を相手に伝え、委ねることができるようになるでしょう。

その頃には、本当のつながりを感じ始め、自然と人を信頼できるようになっているでしょう。

そして、是非、私達カウンセラーにも、お気持ちをシェアしてくださいね。何かお役に立てると思います。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

土肥 幸司

自信喪失のケアから夢やビジョンの実現サポート、幸せになれるコミュニケーションを得意とし、”お客様を笑顔に”をモットーに、お客様の気持ちに寄り添った心理分析と、今できることを分かりやすく提案している。 優しい口調からか、癒し系のイメージを与えることが多く、いつも笑顔が絶えない。