新婚時代の心のすれ違いは愛情ゆえのプレッシャーから~自分を責めないコミュニケーション~

結婚生活には夫婦の危機が訪れやすい時期があります。

その一つが新婚時代。二人での生活は初めてのことが多く、慣れていない、気を使いすぎてしまうことだけでなく、結婚したからこその責任感、プレッシャーが無意識にかかってきます。

女性で言えば、妻として家事をしっかりやらなければ、というプレッシャー。
やれて当たり前という感覚が、自覚させにくくしていますが、このことで心に余裕がなくなってしまい、家事が手につかなかったり、相手とのコミュニケーションを取りにくくしていきます。

すれ違いや自分を責めてしまうのは、こうした原因が元になっている心の余裕のなさであると知り、どちらも悪いわけではないと知ること。そして、こんなにも自分を追い込んでしまうほど、愛情を持っていることを念頭に置きながら、具体的なコミュニケーションを取っていくことが抜け道になります。

◎リクエストを頂きました◎
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結婚4ヵ月目の新米妻です。
私のコミュニケーション不精が原因で、大事なことを話さなかったり、機嫌が悪い時は夫の話を無視して我を通そうとし、その事が夫は苦痛で、今ではありのままで話してくれなくなりました。
この状況には何度もなっていて、そのたびに楽しくしようと、頑張ってコミュニケーションをとって、話題を出して、怒らず、笑顔でいるように努めました。
その間は楽しいのですが、そのうち疲れて、続かなくなってしまいます。
今まで夫にしんどい思いをさせてきたので、私がしんどいとも言えず、我慢して我慢して、笑顔が消えて、暖かく接しられなくなります。そして、夫をまたかと悲しませて、怒らせてしまうのです。
私は自己中心的で、夫が私のために家事を手伝ってくれても、感謝の気持ちはもちろんありますが、私には家事も出来ないとレッテルを貼っていかれるように感じてしまいます。こんな私がどうしたら夫と楽しい家庭を築けるでしょうか。
(一部リクエストを編集させていただきました。)
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結婚生活には、危機が訪れる時期というのがあります。
代表的なものが結婚した時、出産した時、家を持った時、転職した時。

いずれも人生の大きな転機で夫婦の危機はやってくるのです。

人生の大きな転機には、夫婦お互いが心に余裕がなくなります。
心に余裕がないと相手に意識が向きにくくなり、それがすれ違いの元になるんですね。
会話が減ったり、一緒にいる時間が少なくなったり、心に余裕がないので感情的になったり、気持ちをうまく表現できなかったり。

そんなことが起こりやすくなります。

けれど、転機の渦中にいる時には、自分の心も相手の心も余裕がない、ということに意外と気がつけません。
自分の性格のせいにしたり、日頃の振る舞いが悪いと自分を責めたり。

相手のせいにしたり、相手を責めてしまうことも本当に多い。

大切なのは自分も相手も悪くない。心に余裕がないから、うまくいかないんだ、と思ってみることです。
今回のケースでは、新婚という最初の夫婦の危機のタイミングがやってきています。

もちろん、ご本人のキャラクターやパターンと言われる心や性格の癖が夫とのコミュニケーションを取りづらくしているということはあると思います。

しかし、もし心に余裕がないことが心のパターンを出やすくしているとしたらどうでしょう。
まずは、うまくできないのは、心に余裕がないせいかもしれないと思ってみるところから始めてみます。

そして、なぜ心に余裕がないのか、その理由について思いを馳せてみます。

新婚時代に心に余裕がないのは、結婚に対する責任感の大きさがそうさせている場合が多いのです。
女性であれば、妻としてきちんとしなければならないというプレッシャー。

気持ちが不安定なのは、このプレッシャーのせいではないか、と考えてみます。

特に日本の女性は、妻として家事をきちんとこなさなければならないという思いを強く感じている方が多い。
家事をすることそのものがプレッシャーになったり、家事がうまくできないことで強く自分を責めてしまったりします。

すると、実際に家事ができているのに、必要以上に自分をできていないと責めたり、家事をすることが辛くて手がつけられなくなってしまう場合もあります。

ここまでプレッシャーを感じるのは、ちゃんと家事をやりたいから、妻としてしっかりしたいという強い思いがあるからです。そうでなければ、プレッシャーを感じません。

そして、この思いは夫を愛するがゆえ、家族を大切にするがゆえの、愛情の大きさからきているのです。

コミュニケーションがうまく取れないのも同じこと。

ちゃんとしなきゃ、と思いすぎて、どんどん自分を追い込んでしまい、ますますできなくなってしまうのですね。

実は、こんなにも愛情が大きいからこそ、こんな状態に、こんな思いを持つのだと思ってみてあげてください。
そう思いながら、まずは自分を責めるのをやめようと思ってみてください。
こんなにも愛情が大きいのだから、責めるどころか、褒めていいんですね。

自分を責めるとますます心に余裕がなくなって、ますますコミュニケーションが取りづらくなったり、プレッシャーが大きくなってしまうと思いながら、だんだん、やめていく。

期間限定でいいので「私は悪くない」「よくがんばってるよ」「そんなに責めなくていい」を口癖に何度も自分の心に言い聞かせてあげるが有効です。

こんなことを何度も言ってあげる必要があるほど、自分に厳しいのですね。

きちんとやらなければならないと自分を追い込んでいることを常に忘れないでいてください。

そして、一人でやらないことを覚えておくこと。信頼できる友人などに話を聞いてもらいながらやっていくことをお勧めします。

次に、具体的なコミュニケーションを取る工夫をします。
直接会話をすることだけがコミュニケーションではありません。
やり方は色々あります。
お互い、素直になれなくなっている場合も多いので、メール、Line、など会話を使わない手段で、冷静に気持ちを聞いたり、伝えたりしてみる。
また、部屋にお互いの気持ちを書き留めるメモやノート、ボードなどを作ってやりとりしてもいい。

そうやって、今の二人に一番、やりとりがしやすいコミュニケーション方法を工夫して、小さなことでいいので伝え合っていると、心のすれ違いは徐々に縮まってきます。

長い結婚生活、新婚時代はスタートしたばかりです。
焦らず、お互いが思いやりを持って、少しずつ気持ちを伝え合っていこうと思ってみてください。
この先も夫婦の転機は必ず訪れます。夫婦は結婚してからがやっとスタートなのです。
転機ではすれ違いは起こりやすいことを覚えておいて、こうした山を乗り越えながら、二人で学び成長していくものなのだな、と思って取り組んで行ってみてください。

その積み重ねが夫婦の絆を作っていきます。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

池尾 昌紀

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。