自分へのご褒美

こんばんは。
社長の平です。

私たち日本人の美徳の一つに、“がまん”とか“忍耐”というものがあります。先の大震災のときにも世界の人から称賛されたように、日本人はとても忍耐強く、がまん強い国民性を有しているようです。

それと同時に、「がまんや辛抱をすることで、きっとなにかいいことが起こるはず」という思い込みをもっている人も少なくないようです。

それ自体はどうということのない思い込みなのですが、もしも、その思い込みが「自分を表現すること」を閉ざすものであったとしたら、話はちょっと変わってきます。

その一例が、男女関係において、パートナーとの出会いや結婚というものをすべて縁や神様の采配ということにしてしまう人たちです。

たとえば、仕事熱心にさえしていれば、神様はきっと私を認めてくれて、最高のパートナーをくれるはずだと思ってしまうと、なにごとにもがんばり屋さんのその人が、こと婚活に関してはなにもせず、また、チャンスがあっても控えめに過ごしてしまいがちです。

言わずとも、私のことをわかってくれて、評価もしてくれている人がいて、「きみしかいない。ぜひとも結婚してほしい」といきなり言われるかもしれない‥‥こんなふうに思っていたとしても、そんなふうにうまくいくことはまずありません。

日本人の場合、とくにまじめで、がまん強い人ほど、自分を表現する、また、自分の感じている感情を表現するということが苦手であるようです。

がまん強い人というのは、自分のしたいことや自分のほしいものを、いつでも簡単に押さえつけることができます。

すると、大好きな人と出会ったり、楽しい時間を過ごしたりすることがなぜか悪いことのように感じられ、そして、そう感じることにより、その感情を抑えつけようとするのです。

このようなタイプの人には、質素に暮らし、貯金だけを楽しみに生きているという人が意外と多いようです。
そのため、自分のもつエネルギーも、お金も、人生を楽しむためにどのように使えばいいのかということについてはあまり学んできませんでした。

しかしながら、恋愛というのは、心が喜ぶことであり、楽しいエネルギーに触れることといえます。

このタイプの人たちは、ふだんから喜ばしいこと、楽しいことなどを禁欲的に禁止しているものですから、実際にそんな感情を感じると、上手に表現できるどころか、まるで悪事に手を染めたかのように感じ、苦手意識ばかり強くなってしまうようです。

このタイプの人に出会うと、私はよくこんなふうにアドバイスをします。
「自分にご褒美をあげてみましょう」

このご褒美は、けっしてケチらないことが大事です。あなたがあなたにあげるご褒美の大きさと同じだけ、あなたは殿方から愛されることになるからです。

とある女性が、これを実践しました。
お休みの日、一流ホテルのレストランに行ったのです。ディナーは高いので、ランチの時間をめざしていきました。

レストランに行くと、いきなり「予約はいただいておりますか?」などと聞かれ、ビビリまくり、勝手もわからないままテーブルに着きました。

そこでは、ものすごくたくさんの人たち‥‥、とくに彼女と同じ女性たちが優雅にランチを楽しんでいました。

その人たちはとてもおしゃれで、この一流ホテルのレストランにふさわしい服装をしていて、それを見た彼女は大きなショックを受けたのです。

しかしながら、そこで学んだ彼女は、おしゃれをして、メイクもしっかりきめ、美容院にも行きました。そして、またあのホテルのランチを食べにいくことを目標に掲げたのです。

すると、それだけのことなのに、まわりから「どうしたの、最近、ものすごく変わったね」などと言われるようになって、自分を表現することの喜びを少しずつ学びはじめたようなのです。

「自分にご褒美をあげる」。この考え方は、もっているだけでも、あなたの人生を大きく前に進めることができるようですよ。

では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。