存在感を示したい 〜特別さよりも繋がりを選択する〜

人と違うことにこだわる人っていますよね。

そもそも、人と違わないといけないと思っている時点で、その方というのは生きづらいと思いますし、その方と一緒にいる人も疲れてしまいます。なぜかと言うと「人と違わないといけない」ということに意識がいき過ぎ、選択肢が少なくなってしまうのです。
「みんなが良いと言っている物を認めない」それでは、本当に良いものは手に入れられないでしょうし、良い体験をする機会も奪ってしまいます。ただ、その様な方達の心の中にはコンプレックス等、様々な要因が隠れており、「人と違わないと自分には価値がない」と思っている節があります。
今回はその様に「人と違うことに価値がある」と思っている方達の心理や、その様な方達との接し方について、書かせて頂きました。

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◎リクエストを頂きました◎
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カフェやレストラン、観光地など、ありとあらゆるジャンルで「あのお店は美味しかったよ」「あそこはすごく良かったよ」と誰かに奨められたところには絶対、行きたくないという知人がいます。致し方なく、行くことになっても、楽しんでいる様子はありません。メニューも、大勢の人が頼む物は選びたくないようで、あえて外しているようです。ただ、自分が選んだものを奨めるのは好きなようです。
これは、一体どういう心理なのでしょうか。何を選択するかは本人の自由とはいえ、一緒にいて単純に楽しめないし、彼女も果たしてそれで楽しいのか?と思います。余計なお世話だとは思いつつも、何かかけてあげられる言葉があればお聞きしたいと思いますし、参考にできることがあれば教えてください。
(一部、頂いた内容を編集させて頂きました)
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●人と違っていたいという心理

私達の心の中には、どこか「人と違っていたい」という欲求が隠れていると言われています。

あなたの中にもこのような気持ちはありませんか?
「私だけのオリジナルがほしい」って...

そのオリジナルというのは、身の回りのアクセサリーや小物かもしれませんし、靴や洋服かもしれません。車や家という人もいるでしょうし、性格、才能、考え方、見た目と言う人もいるでしょう。

今、私は家の近くのカフェでこの原稿を書いているのですが、ちょうど目の前のテーブルに座っているご婦人が、自分がいかに特別な芸術品を作れるかということを、このカフェにいる人全員に聞こえるように同伴した男性に訴えています(笑)

そう、そのように私達は心のどこかで「人と違う存在でありたい」という気持ちがあるようです。だから、ご相談者の知人の方が決して特異な人ではないと思うのです。

●特別さにこだわりすぎる

ただ、あまりにも「人と違うこと」にこだわり過ぎるとしたら、それは何らかの偏った考えや思い込みが影響していると言えそうです。

例えば、自分を平凡でつまらない人間だと思っていたとしたら、個性的な人に憧れるでしょうし、周りと違う要素を持ちたいと思うものです。

人と違うことに価値をおくので、当然人と同じことはしたくないでしょう。
流行りのモノを持ちたくない。
行列のできるレストランに並んでまで食事をしたくない。
大勢の意見に異論を唱えたい。

そう思うのも当然ですよね。

今の例は「平凡な自分がイヤな人」という視点から解説させて頂きましたが、「人と違うことにこだわる人」というのは「自分を特別な存在」でありたいと思っている人が多いのです。

●特別さにこだわる理由

例えば、近くのコンビニエンスストアに行く際、普通は歩きや自転車、車で行くでしょう。そこに白馬にまたがって颯爽と店の前に現れたら、その人はスペシャルな人ですよね(笑)
みんなが電車やバスで通勤しているのに、自家用ジェット機で会社に現れたら、それは特別です。
でも、コンビニに白馬に乗って現れたり、自宅から1時間余りで着く会社にジェット機で通勤したら、それはそれで浮くでしょう(笑)

存在感は示せますが、浮いてしまいます。
それがご相談者の方が知人の方に感じている違和感だと思うのです。
「なんか、不自然」そのような印象を受けると思います。

ただ、今の例はあまりにもオーバーですが、そのようなことをしてしまいたくなる衝動って、あなたにもありませんか?
必要以上に良く見せたい。
必要以上に他者との違いにこだわる。

では、どうしてそんなに自分を特別化したいのか?
それは、コンプレックスの表れでもあるのです。

・人と違わないと、自分には価値がない
・人と一緒の自分は、つまらない人間だ
・背伸びをしていないと、私は愛されない
・違いを示さないと、人の言いなりになってしまう

そんな思いがあるのかもしれません。

そして、もうひとつ、「寂しい」のかもしれませんね。
本当の私を分かってほしい。
私の存在を認めてほしい。
傷ついている自分に気付いてほしい。

「私はここにいるよ」って...

そして、「もっともっと私を大切にしてほしい」「もっと、私に優しくして」と心から叫んでいるのかもしれません。
その叫びが大きい人ほど、「人との違い」にこだわるのだと思います。

●あなたが「特別さ」にこだわる人なら

もしも、あなたが「特別さ」にこだわる人なら、あなたの本当の思いを見つめてあげてほしいのです。

どうして、私は特別さにこだわるのだろう?
なぜ、人と違うことに価値を見ているのだろう?

その思いの下には、あなたの気付いていない、もしくは気付きたくない感情があるのだと思います。

それは...
弟や妹のようにもっと親に甘えたかった
先生にとっては当たり前のことでも、出来て当たり前ではなく、褒めてもらいたかった
そのままの自分を愛してほしかった

そのような思いかもしれません。

その気持ちを勇気を出して、たったひとりでいい。
たったひとりでもいいので、あなたの信頼できる人に伝えてみてほしいのです。

「私は、傷ついていたのだと思う」
そして、「もっと大切にされたかったみたい」って...

それは屈辱的でしょうし、勇気がいると思います。
でも、チャレンジしてほしいのです。なぜなら、チャレンジする価値があるからです。

そして、もうひとつ、こう質問してみて下さい。
「私の良いところって、どこですか?」

すると、相手の方はあなたが信頼している人ですから、きっと、たくさんのあなたの良いところを伝えてくれるでしょう。

それが平凡なことでも特別なことでもいいのです。ありのままのあなたの長所をあなたが知り、認めることで、次第に「特別さ」は必要でなくなり、必要以上に「人との違い」にも執着しなくなるでしょう。

●あなたの周りに「特別さ」にこだわる人がいたら

ご相談者の方のように、あなたの周りに「特別さ」にこだわる人がいたとしたら、その人の価値を見てあげましょう。
「特別でなくても、あなたには価値があるよ」
「人と違っていなくても、私はあなたと一緒にいたいよ」

そのような言葉やそのような姿勢で相手に接していくと、いずれ相手の心は柔らかくなり、特別さにこだわらなくなっていくでしょう。
すると、あなたもその人と一緒にいるのがラクになるんですよね^^

お互いが自然に接することで、居心地の良い関係を保つことが出来るでしょう。

私達は自分を認めていない時ほど、「特別さ」にこだわります。
でも、特別さではなく本当にあなたがほしいもの。

それは、「人との絆」や「繋がり」ではないでしょうか?

そちらを選んでいこうという勇気を持つことが、より良い人間関係を築ける礎になるのだと思います。

(完)

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About Author

土肥 幸司

自信喪失のケアから夢やビジョンの実現サポート、幸せになれるコミュニケーションを得意とし、”お客様を笑顔に”をモットーに、お客様の気持ちに寄り添った心理分析と、今できることを分かりやすく提案している。 優しい口調からか、癒し系のイメージを与えることが多く、いつも笑顔が絶えない。