カウンセリング講座(4)~心とイメージ~

心はイメージとしてたくさん情報をもっています。

そのイメージをスムーズに言葉にできないことがあります。相手が話そうとしているけどスムーズに言葉
がでてこない。そんな時はせかさずに、じっくり待ってあげる時なんですね。
心の中のイメージは人それぞれで、話し手が持つイメージ、聞き手が持つイメージも違います。できればこのイメージをあわせて話を聞かせてもらいたいものですね。

●心とイメージ

まずはカウンセリングのお話というよりも、心のお話からさせていただこうかと思います。

私たちは現実の経験を心で捉えていますね。

例えば、背の高い人と10分ほど話をしたという経験があったとします。
その経験を人に話すときは、心の中にある記憶をひっぱりだしてきて話しますよね?

話をする為に記憶の中からひっぱりだしてきた背の高い人は心に作った心の中のイメージになります。

心の中にいる背の高い人は、現実の(物理的な)背の高い人を心の中にいれてるわけではなく現実の経験をイメージに変換して心にとりこんでいるわけです。

つまり私たちは現実の体験を心にイメージ情報としてとりこんでいるところがあるわけですね。

私たちはが現実としてとらえているものは、現実のものをイメージに変換したものであるとも言えます。

ちょっとややこしい話ですね (^_^;A(汗)

その心にとりこんだイメージを人に話すときは、そのイメージを言語に変換して、変化した言葉は表現して人に伝わる物か、話していいものかを吟味してのち、声に出して話すという作業を私たちはしているんですね。

こう考えると話すって大変な作業をしていると思いませんか?

当たり前のようにやっていることなんですが実は心ではこんな複雑なことをしているんですね。

●話がなかなかでてこなくて・・・

人によっては、この心の中のイメージをスムーズに言語に変化して表現できない時があります。
心の中がもやもやしているんだけど上手く話せない、言葉にできないというような感じです。

経験的に子どもなんかは特に多いかなーと思います。

例えば、心の中には一人でたたづんでいるイメージがでてくるんだけど、そのニュアンスを言葉で言おうとするとなかなかでてこない。
「一人ぽつーんって感じで・・・・一人ぼっちになったって感じかな・・・。
一人で不安な気持ちがするような感じがあるかな」自分の心にアクセスして、ゆっくり言葉になってくるような感じです。
場合によってはなかなか言葉にならないこともあります。

イメージを言葉に変換しようとしているんだけど、スムーズにできないときに、聞いている方は聞いている話の容量がつかみにくいことがあったり、話が前に進まないことにもどかしくなることがあると思うんです。

もどかしくなって相手が話している途中に「なにを言いたいか容量がつかめない」とか「自分の気持ちなんだからちゃんと表現しなさい」など口を挟みたくなることもあるかもしれません。

そういう時は口を挟まずに一生懸命心のうちを表現しようと頑張っているんだなぁと忍耐強く待ってあげる時なんですね。

一生懸命話そうとしているのを口を挟んで止めてしまうと、続きが言えなくなってしまいますからね。
じっくりと待ってあげてくださいね。

●人によってイメージはちがうもの

心の中にイメージに変換して取り入れている訳ですから、私たちは同じ体験をしたとしても、その変換したイメージは人と同じとはいいきれませんよね?
そして、イメージを記憶として残したときに同じイメージとして残っているともかぎりませんね。

心にとらえたものは、人それぞれなんですね。
同じお腹が空いている時に他人がおにぎりをわけてくれたという体験でも、人によって違うはずなんですよね。
親切にしてもらったという良いイメージとして残っていることもあれば、これだけしかくれへんかった人は自分のことが大事なんだという悪いイメージとして残っていることもあります。

カウンセリングで心のサポートをするときは、常識的にこう見えているはずとか、こういう体験をしたときは良いイメージが残っているはずとか、悪いイメージが残っているはずなどと決めつけるのではなく、その人にとってどう見えたか、どんなイメージを残しているのかを尊重することを大切にしています。

「私にはこう見えたもん!」ということを尊重しながらお話を聞かせていただくんですね。

他人が半分おにぎりわけてくれたことだから良かった体験だったはずとレッテルをはって話を進めていくと、その方の心の中にあるものと、話を聞く側が思っているイメージが違ったまま話が進行していってしまう可能性があります。

話し手がわと、聞き手がわのもつイメージがずれたまま話が進むことって、日常でもあると思うんです。
心は見えませんのでこういうところって難しいですよねー。

できれば、イメージのずれを少なくして話をしていきたいものですね。
そうしていけると相手の気持ちをよりわかれると思いますし、相手もわかってくれた感じがして心が軽くなることが増えると思うんですね。

人によって心に抱いているイメージは違うことは多々あります。

こう見えたはず、こんなイメージで捉えているはずと決めつけずに、「そのときどんな風に見えたの?」「どんな風に捉えたの?」と聞きながら話していくと、相手を尊重しながら話を聞けるのかなと思うのです。

●最後に

4回シリーズで、カウンセリングで使われているノウハウの一部を書かせていただきました。読んでくださってありがとうございます。

カウンセリングと、日常生活での会話で話を聞くというのは、また違ったものがあるとは思いますが、お役立ていただけることがあれば幸いです。

何か役に立ちたい、大切な人のケアーをしたい、そんな話をたくさん聞きました。
その温かい愛が人の心を癒すんじゃないかなと思います。

皆さんの大切な人の笑顔が増えていくことを祈っています。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。