バランスの法則3(3)~浮気の心理~

浮気の問題にもバランスの法則を当てはめることができます。

例えば、奥さんが子育てに夢中になってご主人が寂しくなって浮気した、というケースはよく耳にしますよね?実はこれもバランスの法則からも説明できるんです。逆に言えば、このバランスを崩すことで、浮気の問題を解決できるとも言えるのです。図解とともにお届けしましょう。

●浮気の心理

さて、今回は“浮気の心理学”に目を移してみましょう。
そもそもパートナーシップはバランスを取り合うもので、「感情を抑圧している夫は、なぜか、ヒステリックな妻に悩まされる」ものですし、「罪悪感が強い男性は、無価値感が強い女性を選び易い」ものですし、それゆえに、「深刻になりやすいパートナーに対しては、明るく楽天的になる術を学べる」わけです。

そこで「浮気」という問題。
私も多くの事例を見てきましたが、やはり、ここにもバランスの法則が隠れていて、特に「なぜ、浮気が起きたのか?」を理解するために役立つようです。

浮気って明確な理由がある場合ばかりではないんですね。「なぜ?」としか思えないケースも多く、そういう場合は目に見えない、すなわち、潜在意識レベルにその原因が隠れているものなんです。

浮気の心理

さて、夫婦も絶妙なバランスを保っているものです。
夫が仕事をして、妻が家事をして、そして、そこでは対等な関係性が保たれているとしましょう。
しかし、その中に「女」という存在が出てきたとしたら、そのバランスは本来、崩れるはずですよね?
でも、そうではなく、もし、その「女」が入ることで、夫婦のバランスが取れる状態だったとしたら???と考えるわけです。

つまり、「女」がバランスを取るキーパーソンだったとしたら、夫曰く「もう別れようと思うんだが、なかなかうまく行かないんだよ」となったりするのです。
「そんな言い訳しないで、さっさと別れなさいよ」と妻が迫ったとしても、別れることでバランスが崩れてしまうとしたら、お互いの潜在意識は“夫が女と別れることを求めない”ということになります。

じゃあ、夫の「女」に対して、妻は何を持っているのでしょう?

例えば、「子育て」という場合があります。
倫理的・社会的・常識的には「妻が子育てに頑張ってるのに、それで寂しいからって浮気をするなんて、ほんとサイテー!」となるわけですが、心理的に見れば、そうやってバランスを取ろうとすることを、私たちはしてしまうのです。

でも、そうした心理をよく見ていくと、「子どもがいれば、夫なんていらない」と感じていたり、「子どもが生まれてから、夫の存在がすごく疎ましくなった」なんて背景もあったりして、やはり、子どもの誕生で、夫婦間のバランスが変わったことが想定されます。

ほかには「実家の家族」や「実家の母親」なんて場合もあります。
これは母子癒着が強かったり、十分に自立できていない奥さんだったりするとよく起こるケースですが、何かと実家を頼ったり、実家に帰ったりするなど、意識が「新しい家族」ではなく、「実家」に向いてしまってるケースですね。
また、年を取ったお母さんが病気になったり、あるいは、介護の問題が出てきたりしても同じことが起こりやすくなります。

もちろん、これは逆のことも起こりますよね。

夫が「仕事」ばかりに目を向けているので、バランスを取るために妻は「男」を作った、なんてケースもよく伺います。

また、夫側も、今回の例では「女」ですが、必ずしも、浮気相手は「女」と限りませんよね。「仕事」はもちろん、「ゴルフ」だったり、「友だち」だったり、「ギャンブル」だったり、「ゲーム」だったりすることもあるでしょう。

こうして、バランスを取り合った結果“浮気”の問題が生じてくるとしたら、やはり、そのバランスを崩してあげることで、この問題を解決していくことができます。
とはいえ、「子育て」が原因だからって、子育てを放棄すればいいってわけではありませんし、病気のお母さんを投げ捨てて夫に奉仕する、というわけでもありません。

例えば、子育てに夫をもっと参加してもらえるようにしていくとか、実家の問題だけど夫にもっと関わりを持たせていくとか(それはこの問題を相談する、ということも含め)などの方法が考えられます。

もちろん、それもすぐにできる場合もあれば、「夫に相談しても、向き合ってくれない」という状態になってることも少なくありませんから、一朝一夕に解決するものでもありません。

それに、このバランスは意識して作ってみるものというよりも、内面的なものが原因でできているわけですから、その内面的なバランスを変えるところから始めることも大切でしょう。

そうして、そのバランスを少しずつ崩しながら、本来の姿に戻れるようサポートしていくのがカウンセラーとも言えるのです。

 

>>『バランスの法則3(4)~家族の兼務体制~』につづく

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