面倒くさく感じていただけだと気付く

なんとなく物事に取り組もうとするモチベーションが上がらない時
「あー面倒くさいなあ。」と呟いていることに、最近私は気が付き
ました。

もちろん、面倒くさいと思うことを、自分に許してもよいのです。

でも、もし、ちょっとよいものが欲しい、よい世界に触れたい、生
き生きとした暮らしがしたい、よいものをつくりたいと願うなら、
面倒くがっているままでは実現しないだろう、と感じたのです。

そこで、よく感じ直してみると、面倒くさく思う向こう側に、ほん
のちょっとしたハードルがあることが分かりました。
階段一段くらいのステップを、上がることかもしれません。

このハードルやステップを越すには、普通に歩くのではなく、ちょ
っとだけ足を上げないといけないのです。
ちょっとだけ、気力がいるのです。

そのわずかな気力を出すのが面倒くさくて、私は物事に向き合うの
を避けているんだなあと気が付きました。

でも、小さなことなので、そのままにしておいても、生活にはほと
んど影響がありません。だからこそ、余計にそのままにしてしまう
のです。

例えば、親に「ありがとう。」を言うこと。言わなくても会話はで
きるけれど、言ったら、とても明るい会話になりました。
ごく日常的な、小さなことのようですが、明るい会話をしながら、
今、親が元気で居てくれて、話ができるということ、それ自体がと
てもありがたいと感じました。

人が、面倒くさがらないでしてくれていることにも気付きます。
同僚が、書類に小さな付箋を付けてくれていること。付けなくても
用は足りるけれど、「お疲れさま」の一言に、思いやりを込めてく
れています。

そして、ずっと昔、ウエイトレスをしていた時、料理長が教えてく
れたことを思い出します。
「下げたお皿から、紙くずを分別するのに何秒かかる? その手間
を惜しまないでやってくれると、ものすごく助かるんだよな。」
多忙期で、早く次のお皿を運ばなければと、片づけを厨房に任せ切
って、無造作に置いたお皿を見ての、料理長の一言でした。
実際やってみると紙くずをゴミ箱に入れるのに、1秒もかかりませ
ん。とても簡単なひと手間で、みんなを楽にできたのです。

ひと手間かけること、気持ちを込めること、それが私たちを取り巻
く世界を輝かせるのですね。

また、誰かのひと手間、思いやりのおかげで、幸せな暮らしができ
ていることにも、感謝を新たにしました。

努力といえるほどの頑張りは何も要らない、簡単な幸せの秘訣では
ないでしょうか。

もしみなさんの周りにも思い当たることがありましたら、ひと手間
かけてみませんか?

この記事を書いたカウンセラー

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