別れの理由

こんにちは。
社長の平です。

「彼から別れを切り出されて‥‥」というご相談はよくいただきますが、その中で、「私と別れるほんとうの理由を、彼の口からちゃんと聞きたいんです」とおっしゃる人は少なくありません。

「彼は別れの理由をどういうふうに言っているの?」と聞いてみますと、「きみのような女性は、僕にはもったいないから」とか「僕なんかよりずっと決断力があり、きみを幸せにしてくれる人はきっといるよ」などと言っていると彼女たちは答えます。

そうした彼の言葉を真に受けてしまうと、「そんなに謙虚にならなくても、私は彼で十分なのに‥‥」とか「彼は、すごく自信を失ってるのかも‥‥」ということになるわけです。

が、男性であれ、女性であれ、別れようとしているときは、なかなか真実を語らないものです。

「あなたが素晴らしすぎるから、別れたい」と思う人は、まずいません。それが別れの理由だと彼が言っているとしたら、たいがい方便であり、あなたを傷つけたくないがゆえにそう言っていると思ったほうがいいでしょう。

なぜなら、別れの理由をすべてを正直に伝えたとしたら、それはあなたをひどく傷つけるであろうことを彼が知っているからです。

別れの理由はカップルそれぞれに異なりますが、少なくとも、あなたはなにか彼がいやがることをしていたようです。

そして、あなたはあなたの基準で「それぐらい、いいじゃん」とそれを放置していたか、「そんなこと、みんなやってるもん」と彼の思いを十分に取りあってあげなかったかのいずれかということができそうです。

あなたは、「言ってくれたら、いまからでも直すよ」と思うかもしれませんが、別れを切り出した側からすれば、「言われて直したでは遅い」のです。
あなたがそれを「しつづけた」ということが、彼のセンスからするとどうしても理解できないようなのです。

また、たった一つだけ、許せないことがあるという理由で別れを切り出すことはめったにありません。

いろいろなことが積み重なって、その結果、「考え方が違う」というところにいきつくわけです。
そして、ガマンにガマンを重ねた結果、もしくは、それなりにゆとりをもって考えた結果、「それでも、やっぱりダメ」という結論に至るわけです。

この場合、別れの理由をすべて明らかにするとしたら、「あれもダメ、これもダメ、ぜんぶダメ」ということになってしまうことが多いようです。「まさか、こんなにひどいとは思わなかった」ということもあります。

しかしながら、彼からそう思われてしまったとしても、あなただけに非があるわけではありません。

男女関係の力学というのは、「自分とは違うところに魅力を感じる」というものでできています。とりわけ恋愛初期のロマンスの時代は、その「違い」にものすごく惹きつけられます。

当初は彼だって、自分にはないあなたの魅力に夢中になったわけですよね。そして、それなりの「違い」があったとしても、彼はあなたに寛容で、どんなことでも許してくれたはずです。

ところが、おつきあいが深まると、それだけ惹かれていた「違い」が、こんどはケンカや別れの原因となるわけです。

別れを切り出す側がとくに重視しているのは、この違いについて、「歩み寄る姿勢があるかどうか」というところにあるような気がします。

ただ、かなり依存的なタイプの場合、まったく歩み寄ろうとはせず、「自分が変わらなければいけないぐらいなら、別れる」ということになりがちです。とはいえ、このタイプのみなさんが私どもにご相談にみえることはめったにないのです。

逆に、ご相談にこられるケースで圧倒的に多いのは、別れを切り出した側が自立タイプという場合です。

ふられた側の依存タイプのみなさんが私どものドアを叩かれるわけです。

おつきあいが深まるにつれ、あなたの彼は、「おいおい、おまえの要求はどこまで深いんだい?」とか「きみにそこまで振り回されなくちゃいけないのか?」と感じるようになっていたのかもしれません。
ただ、彼はたぶん、あなたにそれを言うことはなかったでしょう。

別れの理由をはっきりと言わない人というのは、それよりもっと以前にあなたに変わってほしいと思ったことがあったときも、口に出すことはあまりありません。
どうも、自分ががまんすることで乗り越えようとする傾向が強いようなのです。

別れたいときの真実の理由は、「別れたいほどの理由がある」ということでしょうか。
結局のところ、直接、相手から聞くのは難しいといえそうですね。

では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

平 準司

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。