あなたが望む人生が手に入らない理由とそれを手放す方法(2)~パワフルな潜在意識の影響力~

ある女性が子供時代に「一人で生きる!」と決めた、とおっしゃっていました。その願いが叶い、彼女はなかなか恋愛がうまく行かない人生を送っています。もう結婚したいのに。

その現実の背景には私たちのとてもパワフルな潜在意識の力が影響しています。この潜在意識、子ども時代から現在に至るまで、私たちの気持ちを蓄積しているもので、ここにネガティブなイメージが存在していると手に入れることを阻むことになるのです。

「考え」「思い」よりもはるかにパワフルな潜在意識の影響力

先日のカウンセリングの中でこんな話が出てきました。

「小学生の頃には『この親には頼っちゃダメだ』と思って『一人で何でもできるようにならなきゃ!』って思っていましたね」

大人になった彼女は自分で会社を興してバリバリ活躍する、ほんとかっこいい女になっていました。
女性が憧れる女性ですよね。
でも、パートナーシップは・・・?

望みがかなっているんです。
「一人で生きる」って決めたことが。

『そんな小学生の頃に思ったことが???』と思うかもしれません。
しかし、むしろ、その頃に思ったことだからこそ、強烈に今のあなたに影響を与えていることが多いんです。

私たちの行動や考え方、感じ方のパターンは“潜在意識”の影響を強く受けます。

ワークショップでよくこんな質問をすることがあります。

「越後屋さんって何か悪いことしてる人のような気がしませんか?」

確かに・・・、なるほど・・・、うんうん。
そんな反応が返ってきます。

「じゃ、皆さん、越後屋さんに会ったことあります?それで何か悪いことされたの?」

いやいや、会ったことないよ・・・。
みなさん、そんな反応です。

「会ったことないのに、悪いイメージがあるのってかわいそうですよね。越後屋さんって。」

一同(笑)。

なぜ、越後屋さんって聞くと悪いイメージなのか?というと、やはりテレビの時代劇ではないでしょうか。

「お代官様。これは黄金色のお菓子でございます。」
「ふふふ。越後屋。そちも悪よのお」

そんなシーンが潜在意識に刻み込まれているのです。
そんな悪役のイメージが越後屋さんについてしまっているのです。

子ども時代の思いって強烈です。

理性がまだ十分に発達しておらず情報の選別や理性的な判断ができないため、何でもそのまま取り込んでしまいます。
こういうのを“刷り込み”って言います。

自分で思い込んだり、テレビやお母さんの言葉、お父さんの態度から影響を受けたり、まるで自分自身かけた強力な魔法みたいにあなたの人生を左右してしまいます。

大人になった今もまだその魔法が解けていないから欲しいものが手に入りにくいのかもしれません。

越後屋さんがあなたの人生に影響を及ぼすことはそんなにないかもしれませんが、「一人で生きる!」と決めたことなら、大いに影響がありそうです。

お母さんがいつもお父さんの愚痴をこぼしていて「結婚なんてしなきゃ良かった」って言ってたら、あなたは「結婚って苦しいものなんだ。辛いものなんだ。」という思い込みが出来ています。

お父さんがいつも会社から溜息つきながら帰って来て「ああ、しんどい。疲れた。」としんどそうな顔をしていたら「仕事ってしんどいものなんだ。あのお父さんですら疲れるものなんだ」という情報がインプットされます。

そんなお母さんやお父さんを見て「僕が何とかしてあげる」「私が助けてあげる」と思った人は、大人になってからも「何とかしてあげなきゃいけない人」ばかりを恋人にし、仕事では常に自分一人で背負い、周りを助けるハードワーカーになっているのかもしれません。

いつも両親がお金のことで苦しんでいて、それを見たあなたが「そんな親を苦しめるものなんかなくなればいい!」と思ったとしたら、たぶん、今あなたの手元にはお金があまりないでしょう。
逆に「僕がお金を稼いで両親を楽にする!」と思ったとしたら、あなたは今、それを実現しているでしょう。

もちろん、それだけですべてが決まるわけではありませんが、あなたの思考・行動の強い原因になるのが幼少期に思い込んだことです。

私の場合、子どもの頃、親が会社をやっていてお金に苦労していた時期がありました。
それを子供の前では見せまいとしてくれてたんですが、やはり分かるんでしょうか。
お金に対しては恐怖心を持つようになっていました。

一方で、いつも「かわいい、かわいい」「愛してる、大好きよ」ととてもオープンに言われて育ったので、自分は愛されるものという思い込みを持っています。
これはありがたい思い込みですね。

幼稚園の頃、そんな気なく同級生を叩いたか何かしたら、思いの他、力が強かったらしく、その子が大泣きして問題になりました。
その時、自分の力を思い切り使っちゃいけないんだ、というブレーキを覚えました。

他にもさまざまな思い込みを持って生きています。

もし、あなたが「欲しいけれど手に入らないもの」があるとしたら、それを否定する思いを心の中に持っているのかもしれません。

それくらい私たちの潜在意識はパワフルなのです。
普段の意識レベルが「電卓」だとすれば、潜在意識は「エクセル」のようなもの・・・とよく例えます。
それくらい差があるんですね。

だから、意識レベルで「お金はいいもの!」と叫んでも、潜在意識で「お金は悪いもの」と思っていれば、まるで電卓でエクセルに計算勝負を挑むがごとくなのです。
勝てる自信がある方はいらっしゃいますか?(笑)

そうした潜在意識のパターンに気付くには、自分自身を深く深く見つめる必要があります。
潜在意識は幼少期(物心がつくまでの間)に大部分が形成されると言われますから、あなたが子ども時代、仕事なら仕事に対してどんな環境にあったのか、どんな思いを感じていたのか、両親がどんな風に仕事をしていたのか?を思い出せるだけ思い出してみましょう。

でも、そこでネガティブなイメージが張り付いてしまっているとしても絶望しないでください。それは手放せるものですから。
(手放しのアプローチについては連載4回目でご紹介します。)

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