自己受容について

自分を認め、受け入れてあげると、ほかの人もあなたを認め、受け入れるようになっていくようですよ

 

こんにちは 平です。

田舎から出てきた彼は、とてもまじめで誠実な男性でした。仕事でも恋愛でも、とにかく一生懸命にがんばるタイプです。

その彼曰く、「都会においては、人生を賭けて仕事する自分のような人間よりも、肩の力を抜き、スマートに仕事する男性のほうが、仕事も恋もスムーズにいくんですよねー」。

それが彼には悔しくて仕方がないのでした。
だって、自分よりラクしているかんじの人たちが、営業成績もカワイイ彼女もぜんぶもっていってしまうわけですから。

彼は車の営業の仕事をしているのですが、営業成績は100人中20位程度。けっして悪くはないのですが、トップ・セールスマンというほどではありません。

そして、彼の会社のトップ・セールスマンたちは、お客様に対してフランクで、まるでお友だちのように扱っていることも、彼には不満で仕方がなかったのです

そんな彼が心理学なんかを勉強し、客観的に自分を見はじめたところ、「自分は田舎者だからというコンプレックスを払拭すべく、意地になってがんばりつづけている自分」に出会ったわけです。

そして、がんばっていることをアピールしたり、「こんなにがんばっているおれが、なぜ、認められないんだ」と思ったりと、自己顕示欲ばかりが強い自分と出会うころには、自分のことが大嫌いになっていました。

そんな彼が気づいたのが、「おれは自分ばかりを見て、自分のために仕事をしていた」ということです。

トップ・セールスマンたちはお客様をちゃんと見ていました。カーディーラーを訪れるお客様は「車が欲しい」と思っているわけだから、「どんな車を望んでいるか」を見つけ、おすすめするだけで商談になるわけです。それに対し、彼は自分や会社が売りたい車ばかりをおすすめしていたのです。

その後、彼は「お客様の目線の先には、いったいどの車があるのか」を考えるようになりました。

また、お客様の多くは「欲しい」と思う車があるものの、それが絶対という自信はもっていないようでした。そこで、営業マンである自分たちがその車のいいところを挙げてあげると、商談が簡単にまとまるということにも気づいたのです。

以来、彼の営業成績は素晴らしいものとなっていったのですが、彼が学んだ営業のコツは、女性との出会いにも変化をもたらしました。

彼のお客様が最初から「車を買いたい」と思っているように、お見合いパーティに参加したり、結婚相談所を訪れたりする女性は最初から「結婚したい」という目的をもっているわけです。

そこで、いままでの自分ならすることのなかったような自己アピールをちょっとするだけで、女性たちにすごく好感をもってもらえることに彼は気づいたのです。

生真面目な彼は自分にはなんのとりえもないと思っていましたので、これまではかなりムリをして、自分を多趣味に見せようとしていました。

それを一切やめ、「見ての通り、自分は不器用で、なんのとりえのない人間です。だから、きっと浮気もせず、一生、あなたを愛し続けることができると思うのです」と言うようにしたのです。

目の前の女性も「不器用そうな人だ」という目で彼を見ているので、自分の見方と彼の言っていることが一致します。それによって安心し、彼に決めることができるわけです。

いつも自分のことばかり見ていた彼は、まわりの人が自分のことをどう見ているのかとか、自分にはどんな影響力があるのかとか、人は自分といるときにどんなことを感じているのかということにはまるで無頓着でした。

それは、彼を「空気の読めないやつ」のようにしていて、まわりにいた人は彼に対して「とてもガンコだ」というイメージをもっていたようです。

しかし、彼が「自分を受け入れる」ということをしはじめて、彼が自分を否定することがなくなった結果、なんのとりえもないという彼の要素が「つまらない」というイメージから「真面目で誠実」という好イメージに変わり、そして、彼は急にモテるようになったのです。

人はなかなか自分のことを受け入れたり、好きになることができないものです。

でも、自分を認め、受け入れてあげるということができるようになると、ほかの人もまた、あなたのことを認め、受け入れるようになっていくようですよ。

では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

平 準司

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。