スマホとゲームに思う事

1年くらい前に、ここのコラムで「スマホ、持ってますか?」という記事を書かせてもらいました。
当時私はスマホを持っていなくて、「別にまだ必要ないよ」とやや敬遠していたのですが、最近になってようやくスマホを購入することになりました。
いざ手にしてみると、いやはや、さすがに便利と言わざるを得ないですね。
画面もガラケーより大きくて見やすいですし、写真などもびっくりするぐらいキレイです。
気になるニュースや分からない言葉なども、その場ですぐに調べる事ができますね。
特に便利だと感じるのは地図の機能で、出かけ先で自由に地図が開けるばかりでなく、ご丁寧に現在地まで表示してくれます。
少し前まで、知らない場所に行くときは事前に地図を調べて、分かりやすいメモなどを取ってから出発していたのがウソのようです。
しかも、そんな便利な機能がカーナビなどを購入するまでもなく、当たり前のように標準装備されているのですから、驚きです。
「なるほど、これはみんなが買うわけだな」と感心しながら、しばらくは楽しいスマホライフを送っていたのですが・・・、
しばらく経つと、あまりの便利さに、なんだか心配になってきました。
「こんなに便利なものを手にしてしまったら、スマホ無しでは出かけられなくなるんじゃないか」
「なんでもすぐにその場で調べられたら、自分で考える事をしなくなって、ボケてしまうのでは・・・」
素直に便利さに感心していればよいものを、ついつい余計な事まで考え出してしまうのでした。
そして、余計な心配がさらに広がってしまうのが、2歳になる妹の子供を見た時です。
なんと、2歳児にもかかわらず、妹のスマホを上手に使いこなしているではありませんか!
多分、生まれた時からスマホが身近にあったのでしょう。私よりも、スマホ歴は長い事になります。
自分で上手に画面を操作して、「ちょんちょん」とか「スッスッ」とやって、お気に入りのアンパンマンの動画などを勝手に見ているではありませんか。
私は驚愕しました。
「このままでは、人類はスマホに支配されてしまうのでは・・・」
そんなバカな事まで頭をよぎりそうになりましたが、その時ふと、急に思い出した事がありました。
***
私が子供の頃、「ファミコン」が大流行し、世間を賑わせました。
当時はテレビゲームという娯楽はまだ浸透していませんでしたが、「ファミコン」の登場により一大ムーブメントとなり、子供たちがこぞって親にテレビゲームをねだるという現象が起きました。
覚えている方も多いのではないでしょうか。
私もゲームを持っている友達の家にみんなで集まったり、ようやく買ってもらえた時には夢中になって遊んだものでした。
そんな当時、世間でしばしば耳にする言葉に、「ゲームをやると、バカになる」というようなものがありました。
「バカになる」くらいならまだいいのですが、ひどいのになると「脳が委縮して、死んでしまう」とか、「感情の無い、殺人マシーンになってしまう」とか、だいぶ話が飛躍したものも少なからずありました。
今でこそスマホのゲームなどが普及し、女性や年配の方もゲームに触れる機会が増えたためか、「ゲームをやるとバカになる」なんていう言葉もめっきり聞かなくなりましたが、当時は結構そんな言葉が飛び交っており、子供にゲームを買い与えたくないという人も多くいたようでした。
影響を受ける、という意味では、テレビ番組や映画などからも影響は受けるはずなのですが、「ホラー映画を見ると殺人鬼になる」とか、「コメディ番組を見るとアホになる」というような言葉はあまり流行っていなかったように思います。
それと比べると、「ゲームをやるとバカになる」という言葉は、結構な割合で支持を得ていて、深刻に考えている人も多い様子でした。
幼い頃の私はそんな言葉を聞くたびに、「ゲームをやったぐらいで、殺人マシーンになるわけないよ。大人はバカだなぁ」と思っていたのですが・・・
今にして思えば、当時の人達の心配も、分からないでもありません。
人間は誰しも、自分の知っているものを安心と思い、知らないものを不安と思う心理があります。
自分達が子供時代にセミ取りや人形遊びで育ったら、子供たちにも同じように育っていってほしいと思う心理は当然のものです。
そんな時に、「テレビゲーム」という未知の娯楽に熱中している子供たちを見たら、「これは良くない事なのではないか」「このままではテレビゲームに支配されてしまうのではないか」と思うのも無理はありません。
ゲームなんていう、よく分からないもので遊ばないでほしい。もっと自分たちの知っているもので遊んでほしい。
なんだか、見ていて不安になる。でも、無理やりやめさせる訳にもいかないし・・・。
「ゲームをやると、バカになる」という言葉は、そんな当時の人々の不安を代弁した言葉だったのかも知れません。
***
あれから数十年。
スマホをたくみに操作する2歳児を見て、「このままでは、人類はスマホに支配されてしまうのでは・・・」と、心配しそうになる自分がいました。
しかしそんな心配も、スマホに慣れ親しんだ若い人達からすれば、「大人はバカだなぁ」と笑われてしまうのかも知れませんね。
そんな事をあれこれ考えながら、スマホの新作ゲームに熱中するのでした。
スマホは便利ですね。バカにならない程度に、ほどほどに、おつきあいしていきたいと思います。
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この記事を書いたカウンセラー

About Author

樋掛 豪

恋愛パターンの改善を中心に、家族関係や職場の人間関係、浮気問題や離婚問題、うつなどの心の問題や男女の心理の違いなど、幅広いジャンルを扱う。 慢性的な不安や孤独感、自己否定や罪悪感などのネガティブな感情を癒し、心の中に安心感や充実感を作っていくカウンセリングを得意としている。