上を向いて

大型連休中に、北摂(大阪北部)の山にハイキングに行ってきました。
「東海自然歩道」という道があるのですが、その道を歩いて大阪近郊の名勝や山を巡ってきました。
私は最近まで知らなかったのですが、その「東海自然歩道」という道は、大阪の箕面からなんと東京の高尾まで、実に約1,700キロメートルにも及ぶ自然歩道なのだそうで、すべてを歩くと40~50日はかかるそうです。
自分の住んでいるところの近くに、自然に親しめるステキな道が整備されていたことにとても驚くとともに、ちょっとしたお得感というのでしょうか、なんだかうれしさがこみ上げてきました。
ハイキング中、山の中で他のハイカーとすれ違うときは、どちらからともなく「こんにちは~。」とお互いに挨拶をします。
山の中で挨拶をするのはハイカーのマナーと言ってしまえばそれまでなのかも知れませんが、でも、それだけではないような気がしています。
すれ違う時にたった一言の挨拶を交わすだけなのですが、人気のない山道でお互いに挨拶をすると、なんとなく落ち着くような気がするからかなと思っています。
一人で山の中を歩いていると、山道の中に自分だけ。前後左右、周りに誰もいないということがよくあります。
スギやヒノキの木立に囲まれたハイキング道、聴こえてくるのは鳥のさえずりと渓流の水の音だけ。
それ以外の音はなく、しーんと静まり返っている。
都会の喧噪から離れて自然を味わうにはもってこいです。
それでも、道の向こうから別のハイカーが近づいてきたときは、なんとなくホッとした気持ちを感じます。
自分の進んでいる道が正しいのかどうなのか自信がないときはなおさらだったりします。
「こんにちは~」と挨拶をすることで気持ちがより落ち着きますし、ハイキング中にたまたますれ違った人に対してさえも「出会い」の不思議さを感じたりもします。
ハイキングって、ちょっぴり人生にたとえられる部分もあるのかなと思います。
地図や案内板があったとしても、やはり初めての道を進むのは不安を感じるものですよね。
人生も日々、新しいこととの出会い、未知への挑戦という場面もありますね。
地図と言っても、市街地図のように詳しく書かれているわけではありません。
自分の人生ですから、時には自分で道を切り拓いて行くことも必要かも知れません。
案内板の字が薄れていたり、少し見つけにくいところに立っていたりすることもあります。
人生の転機というのも、普段なら見落としてしまうようなちょっとした変化やサインに導かれることもあるように思います。
たまたますれ違った人にこの先の道のことを尋ねると、いろいろ教えてもらえてとても安心できます。
袖触れ合うも他生の縁、出会いを大切に、出会った人からいろいろ教えてもらえると、人生をとても楽に進んで行けますね。
進んでいる道に自信がないとき、それから道に迷いそうなとき、大切なことは何でしょうか。
それは、ひとまず「上を向く」ということなのだろうと思います。
そして、「回りを見る。」
当たり前のことかも知れませんが、上を向くことで回りの情報が目に入りやすくなります。
案内板や標識を見落とすことも減ってきます。
すれ違う人に声をかけるタイミングを失うこともなく、必要な情報を教えてもらえるかも知れません。
今回のハイキングでも、私が進んできた方向からは標識が裏向きになっているところがあって、あやうく見落とすところでした。
下を向いて歩いていたら・・・、おそらく標識を見落としてものすごい遠回りの道を歩くことになっていたと思います。
それから、ハイキングの終盤にサプライズがありました。
本山寺という毘沙門天を祀るお寺からの下山途中、私とは逆に上り坂を一所懸命登ってきたご夫婦とふと目が合ったときに、「あとどれくらいで本堂に着きますか」と尋ねられました。
「あ~、ここからだと・・・」と言いかけて、旦那さんの顔をよくみると、なんと、以前勤めていた会社でお世話になった別部署の管理職の方だったんです!!
実に11年ぶりの再会でした。
 「もしかして、◯◯会社の・・・?」
 「そう。鈴木(仮名)ですよ!どこかで見たことある人だなと思ったんだよ。」
 「やっぱりそうだったんですね!中山です!」
話をきけば、これまたお互い同じ自治会の住人で、家から歩いて10分くらいのところにお住まいとのこと。
二重のサプライズでした。
もし、どちらかが上を向かず、目を合わせることもないままだったとしたら。
今回は再会することなくお互いすれ違っていただけだったのかもしれないと思うと、上を向いて歩くことでいいことに巡り会えたと言えるのかも知れません。
しんどいとき、自分に自信がないとき、回りを見る余裕を失っているときは、ともすれば下を向きがちになります。
そんなときは、少し立ち止まって、ひとまず上を向いてみるというのはどうでしょうか。
きっと何か役に立つことや手助けをしてくれる人が目に入ってくると思います。
梅雨の季節。
日本の美しい自然を再発見したり、新たな出会いに巡り会うため、梅雨の合間を縫って自然の中へでかけようと思っています。
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退会しました。

1件のコメント

  1. ん~すてきなお話ありがとうございます。
    自然の中にいる感じが伝わりました。
    今、漫画の『岳』にはまっていて、今度子どもと一緒に北アルプスあたり行きたいなぁと思っているんです。
    すてきな体験ができるといいなと自分にもなかやまさんにも思います♪