◇「今を生きる」ということ

 春になると色んなものが芽を出し、大地のエネルギーがぐーんと高くなって
 いきます。
それが人間にも波及して「新しいことを始めたい」気持ちに
 させてくれるのも春のパワーですね。
 (その一方で、ひどく抑うつ的な気分になる人が多いのも特徴です。
  このエネルギーに乗りきれないと周りの元気と比べて自分のしんどさが
  目立ってしまうのかもしれません。実は僕も数年前までそうでした)
 新しい門出を迎える人も多くいらっしゃるのかもしれませんね。
 皆さんはどんな気分で「今」を送ってらっしゃるのでしょうか。
 
 大人になるにつれて「今」を感じることを忘れてしまいがちかもしれません。
 夜、仲間とわいわい飲んでいるときに「お、もうこんな時間だ。明日会社が
 あるからもう帰らな」なんて思ったりします。
 
 これは大人としての分別の一つのように言われることもありますが、
 敢えて穿ってみれば「今を楽しんでる」とは言いがたいですね。
 「明日会社だあ」と思うとき、もう心は明日の仕事のことをイメージ
 しています。
そのために今の楽しみがひゅ〜んと沈んでしまうかも
 知れません。
 
 他にも学生時代であれば「明日、テストだぁ・・・」とブルーになる日も
 多かったかもしれませんね。
 
 「彼に愛想つかされるかも・・・」と不安になってるとき。
 あなたは彼に愛想つかされたそのときの感情をもう今感じていると言える
 のかもしれません。
 
 もちろん、その逆もありますね。
 「バリへ行こう!」と旅行代理店からバリのパンフレットを持ちかえった
 その日から、あなたの心はもうバリに飛んでいることでしょう。
 「どこに泊まって、どこでマッサージ受けて、どこのレストランに行って、
 買い物して、泳いで・・・」もう既にお土産リストの作成に着手してしまう
 かもしれません。これならば「今」も楽しめます。
 
 当り前のことかもしれませんが、僕たちは「今」にしか生きられませんね。
 でも、意識は過去を向いていたり、遠い未来を向いていたりします。
 過去に執着し、未来に不安や恐れを感じ、それを「今」と感じてしまうのかも
 知れません。痛みがあればそれも仕方ないとはいえ、これではちょっと
 しんどいかなあって思うんです。
 
 僕たちは過去から学ぶことができます。
 そして、未来を創造することができます。
 というか、それ以外に過去も未来も使いようが無いのかもしれません。
 
 ま、これは理屈です。
これを実践できる人、している人は稀でしょう。
 でも、こんな生き方が出来たら、楽に肩の力を抜いて生きられるんじゃ
 ないかなあって思います。
 
 「今をどう生きようか?」
 皆さんならどうされるでしょうか。
by 根本裕幸

この記事を書いたカウンセラー

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