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田中真奈さん(仮名)


1年以上も前に別れた彼のことが忘れられず次の恋に踏み出せないと話す田中真奈さん(仮名)。彼を手放す決意を持ってセラピーはスタートしました。

「彼とは最初は遠距離恋愛だったんですが、付き合って1年くらいしてから結婚するつもりで東京で一緒に暮らし始めたんです。でも、このまま結婚しちゃいけないって強く感じてこっちに戻ってきたんです。それが去年の夏ごろでした。」

「彼はマイペースっていうか、ほんとに何でも勝手に決めてしまう人で、結婚したら彼のお母さんと一緒に住むことすら話してくれなかったんです。それにすれ違いも多くて。彼はもともと東京の人だったので友達は多かったんですが、私は誰も知り合いがいない状況で寂しかったし、そのことも全然分かってくれなくて休日も勝手に遊びに行っちゃうし。相談する誰かもいなかったし。その頃根本さん達と知り合えてたら違ったんでしょうけど(苦笑。初回の無料電話カウンセリングは理加でした)。それで一緒に住んで3ヶ月も経たないうちに『京都へ帰ろう』って思ったんです。」

「それで、春頃から少しずつ準備を始めてて、でも、二人でいるときは今までどおりにしてました。彼は結婚するのが当たり前のように思っていたみたいで、荷造りを始めた最初こそ不安そうなときもありましたが、結局何も言ってくれなかったんです。その前に一度だけ『私、京都へ帰るわ』って言ったんですが、『そうか』みたいな顔してるだけでした。それで最後の朝も彼は当たり前のような感じで会社に行き、私は荷物を持って東京駅に向かったんです。」

(理加)「何も感じることなく、ですか?お話を聴いているとすごく淡々とされてる感じがしますね」

「そうですね。私は『帰ろう』って思い始めた頃こそ迷いも強く、すごく悩んでいたんですが、それが去年の12月ぐらいで、今年になってからは、もうそんなに悩まなかったです。『いつ帰ろうか?』ばっかり考えてましたし」

「帰ってからもしばらくは落ち着いていたんです。両親も兄も別に何も言わなかったですしね。姉がちょっと心配してたみたいですが、もう結婚して家を出てるので詳しく話することもなかったんです。就職もあっさり決まったし。でも、それから徐々に彼のことを思い出すようになったんです。自分から『帰る』って出てきちゃったのに気になるようになって彼に電話したんです。でも、なかなか出てくれなくて、ようやく掴まったと思っても彼は普通なんですよね。それで彼の声聴いてますます後悔するようになって、彼に手紙を書いたんです。『戻ってもいいですか?』って。でも、彼からは返事もなくって。」

「それで彼が好きなアーティストが大阪でライブするので、チケットを買って送っちゃったんです。彼は東京にいるのに。それでも全然連絡がなくて、ライブもダメでした。その後に手紙が来たんです。その消印見てびっくりしました。彼がその手紙を出したのはそのライブの当日で、京都の消印だったんです。一瞬頭が真っ白になりました。『なんで?』って。『どうして京都まで来て連絡も何もしてくれなかったの?』って。その手紙には『もう会えない』みたいなことが書いてありました。チケットも一緒に入ってました。辛かったんですが、涙は全然でなかったです。私あまり泣けない人なんです。この前電話で『あまり感情を出さないんですね』って理加さんに言われたときもはっとしたんです。つい先日も友達に同じこと言われたので」

「帰ってきてからコンパも誘われてよく行くんですが、全然他の人が目に入らないんです。友達もいい人がいるって紹介して会うことは会うんですが『いい人だな』って思うだけで付き合おうって気力も全然無くて。このままずっと恋も出来ないんじゃないかと不安になっちゃいます。彼のことを早く忘れたいです」

彼女はとっても可愛らしい素直な女性です。年は27歳ということですが、全然若く見えるし、コンパに行ったらそれなりに声もかかるタイプだろうな、というのが正直な感想。それだけに尚更辛いだろうな、と思いました。

また、彼女の行動を聴いていると未だに彼とお付き合いしているかのように感じられました。別れて帰ってきたというよりは、単に帰ってきただけでそのまま付き合いが続いているような。理加もかつて遠恋をしていたのでよく分かりますが、別れたあとも付き合ってるときとほとんど状況は変わらないんですよね。日常生活も普通に家族と過ごし、仕事に行って、友達と遊びます。彼に電話したり、メールを書くことが無くなる以外は。だから、なかなか彼のことが手放せないってケースが良くあります。

彼女の場合は1年ほど一緒に暮らしていたわけですが、すれ違いも多かったりして、一緒にいる感覚をあまり味わえなかったのかもしれませんね。心はずっと遠距離だったような感じです。そういえば彼女も「旅行に行く感覚で東京に行ったのかもしれない」と話してくださっていました。心はずっと京都だったのかもしれませんね。

さて、彼女にとってそんな風に未だに彼と付き合ってる感覚が続いている(最後の手紙が来てから1年が経とうとしてるんです!!)のはなぜでしょう?

私たちはそのヒントを彼女の「感情を表に出さない」部分に求めました。淡々としていたり、表情があまり変わらない彼女の心はまるで蓋で覆われてしまったような感じがします。

感情に蓋をしてしまうとその感情は行き場を失ってくすぶるようになります。彼のことが大好きな気持ちや、別れて辛い気持ち、寂しさ、悲しみ、それらが蓋の向こう側にあって、解放されないまま残っているんです。そうすると頭ではもう過去の事と思って割り切ろうとしても、心はその思いでいっぱいになっていますからなかなか次の恋を入れるスペースが出来ないんですね。

だから、まずは私たちはその蓋を柔らかくしてその奥の気持ちを解放できるように、敢えて彼のことを思い出しながら、曲を数曲聞いてもらうことにしました。
彼と別れた現実を心でも頭でも本当に受け入れれられるように、真奈さんが自分の心と向き合えるように。

理加が失恋の痛みを歌った曲を数曲選び、真奈さんには彼のことをただ思い浮かべてもらいました。
彼のことが今も大好きだということ、別れたことがほんとに辛かったこと、そして、その後はすごく寂しさがあるということ、その気持ちに向き合えるように。

曲が進むにつれ、彼女の表情は徐々に曇り、流れないと言っていた涙も頬を伝わり始めました。

「こんなに苦しかったんですね(苦笑)」

彼女はそんなときにも笑おうとしています。

(裕幸)「いつも、そうやって辛いところでも笑ってきたんじゃないかな?今すごく悲しいでしょう?そういうときはそういう顔してたらいいんですよ」

そういうと彼女は「ウッ」と声を詰まらせます。
心の痛みを本当に感じ始めてくれたみたいです。
私たちにもその辛さがひしひしと伝わってきます。
そういうときは私たちも彼女の痛みを感じて心が熱くなります。
まるで自分のことのように胸が痛くなります。
その曲のメッセージを伝える理加の声も震えています。

曲が終わると幾分彼女はほっとしたようです。

「なんだかすごくすっきりしました」

表情もかなり柔らかくなりました。
気持ちをただ感じることで、その感情は解放されていきます。
感情を解放してあげれば、心につかえているものが無くなり、心に余裕、スペースができます。
そのスペースの分だけ人は自然に笑え、自然に振舞うことができます。

心と思考が離れてしまうと私たちは理論的な機械のように淡々と行動します。
でも、心は死んだわけではありません。
ただ、通話が途切れた電話のように機械的な音を繰り返すだけになります。
それでは寂しさや悲しみを感じない代わりに、喜びや愛を感じることもできなくなります。

ほっとして楽になったので彼女にはコーヒーを飲みながら少し休憩を取ることにしました。個人カウンセリングという場ではありますが、私たちは居心地のいい喫茶店のように感じて欲しいと思っています。だから、私たちが最初にクライアントの方にする質問は「お飲み物は何がよろしいでしょうか?」なんです。
 ちなみに真奈さんのリクエストはホットのコーヒーでした。ブラックがお好みということで、胃が弱くてコーヒーがあまり飲めない理加を羨ましがらせていました。因みにこの時は理加がホットココア、裕幸はミルクを少し入れたコーヒーでした(ダイエットのため、裕幸はお砂糖は控えめにしています)。

さて、そこでいよいよ彼を手放すセラピーに入ります。

その前に彼女にこう伝えました。
「今日真奈さんに一つだけチャレンジして欲しいことがあるんです。それはただ自分の心に注目して欲しいということです。誰に気を遣うことなく、ただ、自分の心に素直になってください。怒りが出ても、悲しみが出てもそれを抑えないようにしようってチャレンジしてみてください。もちろん、無理することはありませんよ。今できることしかできませんから。だから、できる範囲でやってみようって思ってください」と。

まずはイメージを使って彼と手をつないでもらいます。彼女の心の中ではまだ彼とのお別れが完了せずにまだお付き合いしている感覚があります。だから、敢えてそれを強く意識してもらいます。

そして、彼女にいくつか質問をします。
今回はセラピーの中で彼にも登場してもらうので、まずは彼の名前を聴きました。

「こうちゃんって呼んでました」

続いて「あなたに何があればこうちゃんと幸せになれたと思いますか?」と。

・彼を包んであげられるくらいの優しさ
・寛容さ
・自立した大人の女性らしさ
などを挙げてくれました。


「もしそれがあったら彼と幸せになれたって思うんですよね。じゃあ、それをこれからの目標としましょうね。でも、今は今の真奈さんにその要素を加えた女性をイメージしてみてください。それはまるで女神様のような女性かもしれませんね。美しさと優しさと強さを併せ持った女性のようです。」

「本当は真奈さんがこうちゃんを幸せにしてあげたかったんだけど、残念ながらそれは叶いませんでした。今、彼のために、彼の幸せのために、辛いとは思うけど、彼をその女神様のところへ連れて行って手渡してあげてみませんか?」

そうして一歩一歩、イメージの中で彼を連れて前に進んでもらいます。
彼女は本当に苦しく、辛そうな顔をしています。
でも、同時に彼女は本当に強い人だとも感じさせられます。

そして女神様の前に来た頃、こんなお願いをしました。

「女神様に向かってこう言って欲しいんです。『こうちゃんをお願いします。こうちゃんを幸せにしてあげてください』と」

彼女は一瞬びくっとなったようです。
そして、しばらくじっと考えている様子。
無理もありません。
本当に辛い言葉だと思います。
でも、こうちゃんを手放すためには必要な言葉だと私たちは考えました。

やがて・・・
「こうちゃんをお願いします」

小さな声でした。その声の裏でイヤイヤをしている彼女も少し見えます。
だから、敢えてまたもう一度その言葉を口にしてもらいました。

今度は幾分しっかりした声で
「こうちゃんをお願いします。こうちゃんを幸せにしてあげてください」

(裕幸)「ありがとう。今、女神様がこうちゃんを連れてゆっくりとあなたから去っていきます。それを感じてください。ゆっくりと、でも、確実に彼を連れて遠ざかっていきます。でも、真奈さんはそれをただ見ていてください。ただ、それを感じてください」

彼女の目からはたくさんの涙が流れ始めました。

「いっちゃった・・・」

ぼそっとつぶやく真奈さん。
どんな感じ?と尋ねると

「心がぽっかり空いたようで、ほっとしました。すごく楽です」

(裕幸)「今、あなたの側に誰かが一緒にいてくれるとしたら、誰に一緒にいて欲しいですか?両親でも兄弟でも友達でも誰でもいいですよ。彼以外の誰か思い浮かびますか?」

「うーん・・・。お父さんです」

(裕幸)「じゃあ、今、お父さんをただ思い出して、ただその存在を感じてみてくださいね。お父さんの優しさとか愛情とかをイメージして、ただ、それを感じてみてください」

お父さんの愛情を感じられるような曲をBGMに彼女にイメージワークを続けてもらいます。
そうすると徐々に彼女の表情に温かみが差してきました。
安堵の表情に変わっていき、心が安らいで来るのも感じられました。

 彼を手放しただけでは彼女が言ってくれたように「心にぽっかり穴が空いたまま」になってしまいます。それはそれで長い時間引っかかっていたわだかまりや痛みが解放されて楽に、すっきりと、気持ちよくはなります。
 やがてはそこに次の恋が入るわけですが、それまでの間は今の日常で接する誰か、できることならば家族の愛情を入れてあげると効果的なのです。
そこで愛すること、愛されることを学び、また、新しい彼には家族に接するような親密感が作りやすくなるんです。
 また、家族を愛することはそれ自体が大切なことですし、とても良い恋のレッスンでもあります。

曲が終わるのに合わせ、個人カウンセリングを終了することにしました。

「ぼーっとしてます。でも、すごく気持ちいいです」

確かに言葉も始めのころのはきはきした感じではなくて、ずっと緩やかな柔らかい感じになっています。
言葉もちょっとしどろもどろな感じがあって、ほんわかしています。
ちょっとにやけてもいますね。
ほんとに気持ち良さそうな感じです。

しばらくコーヒーを飲みながら心理学とは関係ない話を交わして彼女と別れました。

「彼のことがずっと引っかかっていたんですが、何だか胸のつっかえが取れたみたいで本当にすっきりしました。ありがとうございます。また来ますのでお願いしますね」

真奈さんはほんとに素直で、魅力に溢れた女性でした。
個人カウンセリングを終えたときに私たちがいつも思うことなんですが、これからの真奈さんがすごく楽しみです。どんな女性になり、どんな男性と幸せになるんだろうって。

そんな風に思いながら次の方を迎えられる私たちも幸せです。


(この記事は本人の了解を得て掲載しています)

根本裕幸&理加



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