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夫婦ケンカが耐えません -- 白石一夫さん(仮名・男性)

白石さんが、カウンセリングルームにお越しになられて、発せられた第一声が

『もぅ、離婚しようと思っているんです。』

でした。

その声は、本当に蚊の泣くような声で、静かに伝えてくれました。

そして、ポツリポツリと離婚したい気持ちを話し始められました。

ここで、少し白石さんについて触れておきますと・・・

現在の奥様とは、結婚3年目。
友人の紹介でお付き合いが始まり、白石さんを気に入った奥様が、1年間の友人関係で交友を深め、お互いの気持ちを高めていって、お付き合いにいたったというわけです。

(以下、カウンセラーの言葉は「  」内です)

「なぜ、離婚したいのですか?」

彼女の暴力が、激しいんです。
叩いたり、つねったり、信じられないような暴言も吐いたりします。

もぅ、それが本当にイヤになったんです。
私も辛いんです。
なんで、あんなことを言われないとダメなんだ!って思うんです。

そんなことまでされたり、言われたりして、結婚生活を送らないといけないかと思うと、一人の方がいいと思うんです。

「もちろん、そのように思ったりしちゃいますよね。」

今まで、女性を殴る男性は最悪だって思っていました。
だけど、もぅ、腹が立って腹が立って、どうしようもないんです。
自分の感情を抑えられないんです。

だから、今後、こんなことが続くようだったら、彼女を傷つけてしまうかもしれません。

「どんなときに、そのようなことが起こるのですか?」

ケンカをした時です。
自分の気に入らないことが起こったり、僕が疲れてて、口数が少なかったりすると、すぐに叩いたり、つねったりしてきます。

そうすると、私も疲れていたり、腹が立っていたりするものですから、「やめてくれ!」といいながら、叩く手を押さえたりするんです。

でも、やめようとしないから、すごく感情的になって、さらにヒートアップしてきます。

大声をあげてしまうこともあります。
もちろん、彼女も大声で罵りあいます。

そこまでくると、本当は、グーで思いっきり殴りたいです。
殴って相手を黙らせたいです。

彼女につねられると、その部分が黄色くなったり、時には、内出血したみたいに青黒くなるときもあります。

そんな箇所が何箇所もあるんです。

痛いんです。

『痛いからやめろ!』
って言っても、やめないんです。

もちろん、ぼくもつねります。同じ痛みをわからせないと気が済みません。
本当は、顔も殴りたいです。

彼女が強いって言ってしまえば、それだけかもしれませんが、結婚ってこんなものなんですか?

私の描いていた結婚というのは、お互いが尊重し合って、助け合って、愛を深めていくものだと思っていました。

彼女の束縛により、ぼくは友達を何人も失ったような気がします。

彼女は、緊張するからといって、他の誰とも交わろうとしません。
ぼくにとっては、疫病神と結婚した気持ちになってしまっています。

だから、離婚したいと本気で考えているんです。

彼は、そこまで一気に次から次へと言葉が出てきました。

「それは、お辛いですね。しんどいでしょう。」

そうなんです。辛いんです。以前、付き合っていた彼女にしても、そんなことは全くなかったです。
ぼくが全部正しいとは言いませんし、思いません。
ただ、手を出したり、暴言を吐くことは本当にやめて欲しいと思います。

前なんかは、家からどちらが出て行くかの話になって、彼女に包丁を突きつけられました。
本当に、怖かったです。
このまま、刺されるんじゃないかって思ってしまいました。

私も、なんどか彼女の頬を殴ったことがあります。
でも、もぅ、それをしないと気持ちが治まらなかったんです。
どうしようもなかったんです。

そういって、彼はポロポロと涙が頬を伝わりました。
ぼくは、ティッシュを取りながら、彼に

「もぅ、気持ちがいっぱいいっぱいだったんですよね。」

彼は、ウンウン頷いてくれました。
そこで、続けて彼にお伺いしました。

「でも、不思議な話ですね。今までなんどもケンカをされてきたのでしょう??じゃ、どうして、別れなかったんですか??」

はい、本当に何度も別れようと思いましたし、距離もおきました。
しかし、彼女は、何事もなかったかのように、ぼくに連絡してくるのです。
僕も、なぜか許してしまうんです。
自分でも分からないのですが、イヤごとを2、3言って許してしまうのです。
彼女は、ケンカの時は、今、言ったように激しいんです。
でも、普通のときは、すごくかわいらしいんです。
だから、仲直りした後とか、そんなこと、どうでもよくなってしまって、今まで暮らしてきました。
朝も早くから起きてくれるし、食事もちゃんと作ってくれるし、夜は僕の帰りをちゃんと起きて待っててくれます。
すごく健気でかわいいところがいっぱいあるんですよ。
でも、また、ケンカになると激しいケンカをやり、もう、うんざりです。

「今まで、いっぱいケンカをされてきて、でも、今回、このようにカウンセリングに来られて、本気に別れようと思われたのは、なにかあったのですか?」

そうなんです。
自分の中でケジメをつけたいと思いました。今まで、ケンカして許して、またケンカして許しての馴れ合いの状態なので、新しくなにかをしていくのが、怖いのです。
例えば、今後、マンションや家の購入などをしてしまうと、離婚したときに、さらにリスクを背負う事になりますよね。離婚調停でも、よくわかりませんが、ややこしい事になりそうだし。

「だから、お子さんもまだなんですか?」

そうです。
子供ができたら、もう、二人だけの問題じゃないですからね。

「そうですね。でも、それでしたら、離婚がゴールになってませんか?」

そうなんです。結婚してから・・・いや、付き合い始めてから、離婚や別れを考えていました。

「お付き合いされてからですか?お付き合いされてから、どうして別れようと思われてたのですか?」

なにか、束縛されている気がするんですよ。

『あれも、ダメ!これも、ダメ!全部、ダメ!!』
って、彼女にすべて合わせている気がするんです。

「すべて、束縛されるとどんな気がしますか?」

彼女の言いなりになっている気がします。ぼくの言うことなんか、今後もなにも聞いてもらえない気がします。しかも、彼女は強いので、小さくなって、これから生きていかないといけない気がします。

「あなたにとって、離婚したいくらい自由が大事なんですね。なぜ、そこまで自由にこだわるのですか?」

あれこれ、いわれるのはうんざりです。

あっ、そういえば、幼少のときに、野球チームにいれさせられていました。
私は、運動が苦手で、どちらかといえば、本を読んだりするほうが好きだったのですが、両親が、特に母親ですね。男の子は運動ができないと!ということから、野球を練習していました。

それが、イヤでイヤで・・・でも、なぜでしょう。。。行かないといけないという、義務感みたいなものがあって、我慢して行っていました。

イヤイヤやっていたので、いつも楽しくなかったです。試合も出れないし、おもしろくないし、でも、「やめたい!」といってみても、母親には、「ダメ!しんどい事なんて、たくさんあるのよ。」って、絶対、ダメみたいな感じを覚えています。

悲しかったですね。
我慢の為か、背中や胸のあたりから、吹き出物がたくさん出ていたのを覚えています。

あのときは、自由になりたい。もぅ、いやだぁー!!そんなことばかり考えていました。

「うん??、お母さんに対する気持ち、誰かに似ていませんか??」

??・・・嫁さんですか。。。。

「そうですよねぇ。それに、幼少時代に自由がなかった感覚も、今と同じような感覚ではないですか?」

あっ・・・そうかも・・・。

「あなたが、イヤだ、イヤだって思っていることを、お母さんは知らなかったと思いますか?」

わかっていたと思います。
だって、練習にはいつも付いてきたし、すごくアドバイスしてくれていたし、頑張りをすごく誉めてくれていました。
途中で止める事は、させたくないあまりに、無理にでもさせていたと思います。

「もう一つ、お伺いしますが、すごく逆説的なのですが、もしも、束縛されることを自分が望んでいるとすれば、なぜだと思いますか?」

う〜ん、束縛をボクが望んでいる・・・ですか。。。
そうですね。束縛されていないと、なにか不安ですね。
イカダで、太平洋のど真ん中にいる感じです。
なんか、そんな感じです。怖いですね。

「なるほど、そうですか。」

* * *

ここまで、お話を聞いて、セラピーに進みました。

現在、起こっている問題は、過去にも同じような経験をしておられました。
過去に我慢したことや、辛い経験などから、もう二度と、あんな思いはごめんだと思うものです。

しかし、こうして同じような問題が起きると、過去と同じような行動を起こしてしまいます。
これをパターンと呼びますが、現在の問題ではなく過去の我慢した感情を解放することによって、現在の奥様にもつ、感情を楽にすることを提案しました。

セラピーの手法は、いたって簡単です。

「野球チームに我慢しながら練習しに行ってた、自分をイメージして、そのときの自分の気持ちや感情をイメージするといったものです。」

深呼吸を何度かしてもらって、リラックスしてもらいました。

そして、彼にイヤイヤながら、練習にいく自分をイメージしてもらいました。

そうすると、真夏の暑い日に、ションボリしながら、練習に向かう自分がイメージされました。

そして、そのションボリしながら練習に向かう小さい自分の、隣に現在の自分がいるとして、このように聞いてもらいました。

「どうしたの?」

すると、彼は、半べそをかきながらいいました。
『もぅ、イヤだ!怖いんだ。監督もコーチも・・・ママもパパも。このように投げろ!このように、バットを振るんだ!って、そのようにやってるつもりだけど、できないんだよ。。。』

実際の彼の表情もベソをかいたような、顔になっておっしゃられました。

そうです、イメージしてるだけですが、幼少時代の自分と感情が繋がって、いたたまれなくなったのでしょう。

目を瞑ってイメージしている彼に、僕はいいます。

「よく、頑張ってたよね。辛かったよね。頑張ってたよね。」

そうすると、彼は、少しはっきりした声で、
「僕、頑張ってたよね?僕、弱虫じゃないよね?ボク、ボク・・・」

後は、言葉になりません。
自分が弱虫に思われることも、弱音を吐くことも禁止されておられたのでしょう。
何度も何度も、自問自答して、そして、頑張ってきた自分を思い出して、声を上げて泣きはじめました。。

泣くのが落ち着く頃を見計らって、僕は、こう続けました。

「お母さんはなにしてるの??」

うちは、料理屋をしてるから、その仕込みとか配達とかがあって、すごく忙しいんだ。

「お母さん、大変だね。」

うん。いつも、忙しそう。

「そんな、お母さんにも自由があると思う?」

ううん(首を横に振る)

「お母さんも、同じように自由がないのを感じてた??」

うわぁ〜ん(泣)

「なんで、それだけ忙しいのに、練習を見に来てたんだろうね」

ぼくのことが心配だったんだ。ずっと、下手で、試合にも出れないボクを見に来てくれてたんだ(泣)
お母さん、ごめんなさ〜い。
イヤだ、イヤだなんて言わずに、頑張ってたら、もっと、お母さん、うれしかっただろうに・・・。


そこで、イメージの中でお母さんに、登場してもらいまいた。

そして、イメージの中で、自分が思っている気持ちをお母さんに聞いてもらいました。

お母さん、ぼく、お母さんに心配ばかりかけてたね。お母さんが、
せっかく、お弁当作ってくれたりしたのに、全く、試合にも出れなくて
お母さんに、辛い思いばかりさせてごめんなさい。

イメージの中で、お母さんに思いのたけを話してもらいました。

「お母さんは、あなたになにか答えるとしたら、なんていってくれていますか?」

『ばかね。そんなこと、どうでもいいのよ。ただ、丈夫に育って欲しかったのよ。
ただ、それだけよ。でも、ずっと我慢させてごめんね。
あなたが、少しだけ、試合に出てヒットを打ったとき、お母さん飛び上がるほど、うれしかったのよ。
毎日、毎日、神様に祈ってたからね。

でも、今だったら少しわかるつもり、自分の勝手な思いだったのね。
私の思いをあなたに押し付けただけなのよね。ごめんね。許してね。』

お母さんが、こんなふうに言っています。

彼は、言ってくれました。

お母さんの気持ちを、感じれば感じるほど、彼は胸に熱いものを感じて、何度も、何度も声を上げて泣いていました。

そして、徐々にイメージから現実に戻ってきてもらってから、

「白石さん、どうでしたか?」

はい、まさか母も同じように自由を感じていないとは思っていませんでした。
母も束縛されていると感じたのでしょうね。

「お母さん、誰かに似てるって言いませんでしたっけ?」

妻ですが・・・エッ、妻も同じように自由ではなく、束縛されている感じてるという事ですか?

いや、それはないですよ。彼女は働いてくれていますが、自由な時間はたくさんあります。

「一人の時間はね・・・。しかし、一人の時間=自由な時間とは限りませんよ。
自由だと感じれなければ、束縛されているのと同じです。
一人でいても、掃除をしなければ、食事を作らなければ、あなたに怒られると思えば、思うほど、近くに怖い顔をして睨んでいるあなたがいるのと同じです。

あなたが、自由になることを自分自身に許してあげて下さい。
あなたが、自由にすることに許可を出さないと、自分が我慢している自由をしている人に腹が立つものです。

特に、つねに近くにいる奥さんには、余計腹が立ちますよね。

感情を出すことを許可してあげてください。
言っても無理だって思ってた、いつも自分が我慢してあきらめていたことをあきらめずに声に出して、誰かに助けてもらってください。

もちろん、助けてもらうのは・・・??」

妻です。

そこで、カウンセリングは終了しました。

白石さんは、純真無垢な少年のようなスッキリされた顔をされて、カウンセリングルームを後にされました。



男性は、おちんちんがついているということで、女性に対して、無意識的に罪悪感を持っています。
白石さんは、常にお母さんが野球の練習を見に来てくれているのに、自分が試合に出れなくて、お母さんの期待を常に裏切っているように感じて、良い子供ではないように思っていたのでしょう。
そのために、非常に強い罪悪感を感じられておられたのでしょう。

しかも、お母さんは、自分の仕事もあり、常に忙しい姿を見ていたら、なおさら、自分の罪悪感を強く刺激されたのでしょう。

罪悪感が強いと、常に自分が悪いことをしているような気になります。
「すみません。」「ごめんなさい。」モードになっていることが多い
のは、どこかで罪悪感を感じておられるのかもしれません。

この罪悪感と束縛が、白石さんの深い意識の中で繋がっているために、今回の奥さんとの関係の中で、束縛を感じると、罪悪感が繋がって出てきたのかもしれません。

罪悪感が強い分、それを罰っせられる気持ちになります。
どこかで、罰せられるべきと思っているので、奥さんの暴力も耐えてこれたのかもしれません。

しかし、彼が別れられなかったのは、どこかで、束縛して欲しいという欲求が働いていたのかもしれません。

束縛されることによって、母親を思い出せるからです。

男性は、2人の理想像があります。

(1)母親のシンボルの女性

(2)SEXのシンボルの女性

本当は、束縛が大嫌いだけれども、でも、裏腹に束縛されないと安心できない、怖いという感覚がここお母さんとの癒着に出ているのかもしれません。

白石さんにとって、お母さんとの関係は、非常に密着であり、お母さんの感覚を取り戻せるのは、抱きしめられたり、誉められたりしたのではなくて、束縛されることによって、思い出されたのかもしれません。


※この記事はご本人に許可を頂いて掲載させていただいております。
※プライベートに関する部分(個人が特定できそうな情報)はできるだけ割愛させていただいております。

吉見太一

 

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