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秋元さん(男性・仮名)

秋元さん(男性・仮名)は、僕にこんな話をしてくれました。

(秋元さん)「僕は証券会社に勤めてるんです。まぁまぁ大きい会社で給料も
 結構もらってますし、職場の人間関係もそこそこで、一見順調なんです。」

(原)「なるほど。」

(秋元さん)「でもね、なにかいつも虚しさがあって物足りなさを感じているんです。
そういうのがずっと積み重なってきて、もういい加減疲れてしまって・・・。」

そして秋元さんが大学生の頃の話もしてくれました。
周りの友達が“就職を決めなきゃ”と一生懸命になって就職活動をしている時、
秋元さんは友達のように就職活動に力を入れる気にはならなかったそうです。

なぜなら、“自分は何がしたいのか? ”ということがピンとこなかったからだそうです。
そして時間は過ぎ、周りの友達はどんどん就職先が決まっていきました。
秋元さんは特に焦りはしなかったんですが、そこでご両親が焦ってこられたそうです。

「就職活動はどうなってるの?」
「いい会社見つからないの?」

秋元さんが幼い頃にご両親は離婚しており、
相談相手はもっぱら一緒に住んでいるお母さんでした。
しかしこの時ばかりは離れて住んでいるお父さんも心配して、時々電話をくれていたそうです。

不安がっている両親を見て、秋元さんも“早く仕事を決めなくては・・・”という
気持ちになっていったそうです。
でも、自分が何をしたいのかは全く思いつきませんでした。
ただ“両親の不安をなんとかしなきゃ”という思いばかりが募ってきたそうです。

そんな時、お父さんから金融関係の会社だと将来安泰(当時の話です)だから
金融会社に入ったらどうだ?とアドバイスされました。
その言葉を聞いた秋元さんは、別に金融関係の仕事がしたいとは思いませんでしたが
お父さんの薦め通りにいくつかの金融会社を面接し、証券会社に入社することになりました。

(原)「なぜ、金融関係の仕事に就こうと思われたのですか?」

(秋元さん)「父親の薦めがあったからですかねぇ・・・?」

(原)「なるほど、ご両親のアドバイスというのは影響が大きいかもしれませんね。
今日は秋元さんが抱えておられる虚しさを無くす為に、更につっこんで考えてみましょうね。
お父さんの薦めがあったけど、別に金融関係の仕事がしたいとは思わなかったんですよね。
でも金融会社にしようと決めた理由がもしあったとしたら、それは何でしょうか?」

(秋元さん)「両親が離婚してからずっと母親に育ててもらっていたんで、
とにかく母親に心配をかけたくなかったんです。
 母親のためにも、とにかく早く会社を決めたいという気持ちがあったんだと思います。」

(原)「優しい方ですね、お母さんにご心配をかけたくなかったんですね。
 僕も母子家庭で育ったんで、その気持ちはよくわかります。僕も同じことを考えたことがあります。」

お母さんに心配をかけたくないと思ったことや、その他にもお母さんに抱いていた
気持ちについて色々お話した後、お父さんの話がまったく出てこなかったので
お父さんに関しての質問をさせていただくことにしました。

心理的なメカニズムとして、問題の核心に近づくと本人が無意識のうちに
核心に触れる部分を避けようとして、話がずれていくことがあるんです。

(原)「お母さんに心配をかけたくないという優しい気持ちから就職を決めたということですよね。
その気持ちは本物だと思うんですね。
 職種を決めたのは、お父さんのアドバイスからでしたよね。
 お父さんのアドバイスに対して何か思うことはありましたか?」

(秋元さん)「金融会社に入ったら喜んでくれるかな・・・と思っていましたね。」

(原)「なるほど、あと幾つか質問させていただいてもよろしいですか?」

(秋元さん)「もちろんです、どうぞどうぞ。」

(原)「お父さんはどんな人なんですか?」

(秋元さん)「離れて暮らしているので話をすることは少なかったんですが・・・
就職や進学の時はアドバイスとかくれてました。無口で働き者の父親でした。」

(原)「そんなお父さんのことをどう思ってましたか?」

(秋元さん)「そうですね・・・・」

カウンセリングを進めていく内に色々なことがわかってきました。
秋元さんも自分で話していて今回初めて気づいた事がたくさん出てきました。

高校入試、大学入試、就職活動・・・と、いつもお父さんのアドバイスに従ってきたこと。
そうすることで、お父さんに褒めてもらいたかった、認めてもらいたかったこと。

ご両親の離婚でお父さんが家にいなくなり、幼い頃は悲しくて仕方がなかったこと。

だけど一生懸命働くお母さんに迷惑をかけないように、心配をかけないように
悲しくても寂しくても一人で踏ん張ってきたこと。

お母さんの前では寂しさは見せなかったけど、本当はずっとお父さんを求めていたこと。

・・・・いっぱい出てきました。

そして秋元さんはこう言ってくれました。

「僕が今の仕事に就いたのは、本当はお父さんに認めてもらいたかっただけで、
 好きでこの仕事に就いたんじゃなかったことを思い出しました。」

(原)「子供の頃から、お父さんに認めてもらいたかった?」

「そうです、ずっとお父さんに認められたくて、高校も大学も会社も、
認められたい一心で選んでたんだと思います。」

(原)「お父さんを、ずっと求めていたんでしょうか?」

この質問をさせていただいた時に、秋元さんの目から涙がこぼれはじめました。
幼い頃ご両親の離婚でお父さんとお別れになってから、お母さんの手前
口にこそ出しませんでしたが、ずっとお父さんの愛を求めていたんですね。
だけど、お母さんを苦しめたくない優しさから、決して口には出しませんでした。

そんな秋元さんが堂々とお父さんの愛情を感じられるのが
高校入試、大学入試、就職活動の時だけでした。
それらを通して、お父さんに「良く頑張った!」と褒めてもらいたかったんですね。

幼い頃感じていたお父さんの愛を求める思いは心の奥底に抑圧されていくので、
普段意識上では“お父さんに褒めてもらう為にがんばっているんだ”とは思えないんです。
しかし今回のカウンセリングを通して、心の奥底にある欲求が今までの秋元さんを
動かしていたことがわかりました。

入社したことでお父さんに褒められる・認められるという目的を果たしてしまった為に、
もうお父さんに褒められる対象でない会社人生に虚しさを感じるようになっていったんですね。

秋元さんの心にはお父さんの愛を求める傷ついた少年の心が存在し、
愛を求めるその満たされない思いが、秋元さんの行動原理になっていました。
これからはお父さんを求める為に会社を選んだり人生を生きるのではなく、
秋元さん自身の為に会社を選んだり、人生を生きられるように
この傷ついた少年の心を癒していくことにしました。

トイレ休憩を5分程はさんでから、心の奥(潜在意識)にある心の傷を
セラピー(心理療法)を使って癒していくことにしました。

まずは、ソファーに楽な格好でもたれかかってもらい、目をつぶって
深ーく深ーく深呼吸しながらリラックスしてもらうことから始めました。

そしてこうイメージしてもらいました。

「時計が逆回転してると思ってみてくださいね。
 それにあわせて秋元さんの体が小さくなっていき、子供の頃に戻っていくと
 思ってみてくださいね。」

そうしてご両親が離婚した子供の頃に戻っていくイメージをとってもらいました。
子供の頃に戻った秋元さんに、ご両親が別れた時の気持ちをいくつか
質問させていただきました。

すると忘れていたことや、眠っていた悲しみの感情が湧きあがってきて
秋元さんの閉じているまぶたから涙が流れてきました。

(原)「お母さんに遠慮して、ずーっとずーっと我慢してきたんですよね。
 本当はどんな気持ちだったの?」

子供に問いかけるように秋元さんに問いかけてみました。

(秋元さん)「お父さんに会いたい・・・。」

そう言うと今まで言えなかったこと、我慢してきたこと、
いっぱい溜め込んできた悲しみの涙がいっぺんに溢れてきました。
この溜め込んでいた悲しみこそが、お父さんを求める心を作っていたのです。
20数年間溜め込んでいた悲しみを、思うままに吐き出してもらいました。

感情を充分感じてあげて吐き出すことができれば、心は癒されていくからです。

そして、今まで満たされなかった思いを満たしてあげることで
実際の生活でお父さんを求める為にではなく、自分の人生を生きる為に
行動できるように、傷ついた少年の心を癒していくことにしました。

(原)「お父さんと会ってどうしたいですか?」

(秋元さん)「キャッチボールがしたい。」

イメージの中でお父さんに会いに行き、お父さんとキャッチボールをしてもらいました。
実際にお父さんに会ってキャッチボールをしているわけではないのですが、
イメージの中でお父さんと会っている喜び、お父さんの愛情を感じている感情を
充分に感じてあげることで、潜在意識レベルで満たされない思いは満たされていき、
傷ついた少年の心は癒されていくのです。

こうしてゆっくり1時間という時間をかけ、セラピー(心理療法)を進めていきました。


セラピー(心理療法)が終わった後の秋元さんの顔は
少年のように無邪気な顔をしており、とてもスッキリされたようでした。

そしてこれからは自分の為に会社に行って仕事をし、そして自分の為、家族の為に
人生を生きたいと話してくれました。

カウンセリングを終え、その後何通かお礼と近況を記したメールをいただきました。
会社で感じていた虚しさが消え、今は自分の為に会社に行こうと思いながら
毎日出勤されているそうです。
“自分の為に・・・”という今までの秋元さんの心には存在しなかったことを考えながら
会社に行っているせいか、まるで新入社員に戻ったかのように
仕事に新鮮味を感じているとのことでした。

そのメールを見ながら、セラピーが終わった後少年のように無邪気な顔をしていた
秋元さんを思い出し、とても嬉しい気持ちになりました。


※実はここで紹介した以外にも色んなアプローチをしています。
ここでは大きな流れを見たときにポイントとなった部分を紹介させていただきました。

また、秋元さんの希望で公開を割愛させていただいた部分も一部あります。

(この記事はご本人の了解を得て掲載しています)

原裕輝

 


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