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より良い対人関係を作る〜上原真央さん(仮名)

 

初めて彼女がカウンセリングルームに来られたとき、当日にご予約いただく珍しいケースだったこともあって、 緊張しながら、うつむき加減に悩みをお話してくれたことを良く覚えています。
・なかなか人とうまく話せないんです。
・男性と恋愛はおろか、まともに付き合うこともできないんです。
彼女の悩みは大きく分けるとこの2つに集約されていました。

 

本当は元気で、明るい性格なのは顔つきや雰囲気などから伝わってくるのに、どうしてこんなに大人しいのかな?なんて疑問に思ったことを今では懐かしく覚えています。

 

その数ヵ月後、何回かのカウンセリングを通じて、笑顔で話もでき、言いたいことを結構言えるようになってきていたので、僕がこんな風に彼女に話しかけたんです。
「はじめの頃って、そんな風にしっかり話せなくて『人とうまく話せないんです』とか『何を話していいのか分からないんです』みたいなことを良くおっしゃってましたよね」

 

そうすると彼女は、はっ?という表情になって、
「え?そうでしたっけ?」
とおっしゃるんです。

 

「おいおい」と心の中でツッコミを入れながら、この機会に彼女の変化を一つ一つ追ってみることにしました。
お互いに記憶を手繰りながら。
その結果が以下の表です。
カウンセリングを受け始めた頃
今現在(数ヶ月後)
人と話していて沈黙が怖かった。 そんなこともあったっけ???という感じ
何を話していいのかがわからずによく混乱した。 そんなこともあったっけ???という感じ
会社の人におやつの飴ちゃんを配るタイミングをすごく気にしていた。 ぜんぜん気にならない。そんなこともあったっけ?と思うくらい。
人にどう思われるのかをとても気にしていた。 多少はあるけど、意識することはかなり減った。
「どうせ私は・・・」という口癖が多かった。 そういう言い方はあまりしなくなったと思う
友達に男性を紹介されるのを異常にためらってしまった。(どうせダメだと思った。嫌われるに決まってる。) ダメならダメで仕方がないな、と思えるようになった。最近はむしろどんな風に自分が相手に移るのかも(怖いけど)興味を持てるようになった。
決まりきった友達しかいなくて、交友関係が異常に狭いと思う 友達の友達など、交友関係は徐々に広がりつつある。先日も、お気に入りのレストランに友達の友達を招いて食事会を開いたら、すごく気に入ってもらった。
友達や先輩、同僚などの一言をとても気にしてしまって、落ち込む自分がいた 落ち込むことは落ち込むが、前ほど気にしなくなった。 また、前ならきついことを言われても落ち込むだけだったが、今は、その人から「あんまり気にしないでね」などのフォローが入る。(無意識的な変化。象徴)

 

真央さんの例に漏れず、対人関係(男女関係も含む)の問題は、髪の毛が伸びるように毎日少しずつ変化していきます。
彼女はご家族と同居しているOLさんなのですが、会社に行けば毎日同僚や上司がいて、家に帰れば家族との対人関係が必ず毎日あります。
電車通勤ならば見知らぬ人とは毎日接しますし、プライベートな時間には友達との時間もあります。
毎日どこかで対人関係が起こってくるので、なかなか自分の変化に気づくことができないんですね。
それで、何かの拍子に「あ、そういえば、昔はこうだったけど、今はこうだなあ・・・」と思いついたり、友達や家族から「あんた、最近変わったなあ」と言われたりして初めて「あ、そうか」と気づくものなんです。
だから、彼女が「え?そんなことありましたっけ?」というのは、記憶力がどうのこうのという問題ではなく、とっても順調に変化が起きてきた証拠でもあるんですね。

 

カウンセリングを受けた直後にがらっと変わるケースも無いわけではないのですが、多くは真央さんのように知らないうちに変わっているものなんです。
だから、カウンセリングも何度か回数を重ねるうちにこうした変化を確認していく機会を持つことも少なくないんですね。

 

もちろん、僕自身、変化というのはそういうもんだって認識があるので、毎回毎回お会いするたびにどんな変化が起きているのかを結構繊細に気にしています。
プロとしてカウンセリングというサービスを提供させていただいている以上、まったく効果がなかったらすごく責任を感じますし、自分の腕を疑うことにものなりますよね。
僕のカウンセリングを何度か受けらた方は経験があるかと思いますが、時々僕が昔話をし始めるのは、こうした意識からなんです。
ぼーっとしてますけど、ぼけちゃったわけではありません(笑)

 

真央さんにもご了解を頂いて、今回は彼女のたどったプロセスを順を追って紹介させていただこうと思います。

 

●家族との関係

 

対人関係の基礎は生まれ育った家族との関係が基本となります。
真央さんの場合は、ご両親と弟さんが一人の長女として育ちました。
お父さんはけっこうな問題児で、ギャンブルや女性関係などで家を空け勝ちだったんですね。
職人でしたが、仕事もあまり熱心ではなく、でも、変に面倒見がいいところがあったんです。
一方、お母さんは、感情的な人で、お父さんの仕事や女性関係に悩まされて暗い毎日をすごし、彼女に愚痴をよくこぼしていました 。
お父さんにかまって貰えない寂しさからか、過干渉で、おせっかいなところがあって、彼女自身、コントロールされたり、いろいろ心の中に進入された経験が少なからずあったようです。
今でも、友達と遊びに行こうとすると「あら、毎週お出かけしていていいわね」なんて嫌味を言ってくるタイプで、依存的な部分も多分にあるようです。

 

そんな彼女はずっと優等生で迷惑をかけないいい子をしてきたんですね。
ただ、過干渉だけれど、あまり甘えさせてくれないお母さんからの愛情には飢えていたようで、 「家のお手伝いをしなさい」といわれても、断固拒否していたそうです。
これはお母さんが最後にはあきらめて「仕方ないわね」という言葉を待っているんですね。
そうして、お母さんからの愛情を確かめていたところもあるみたいです。

 

●そこから生まれるパターン

 

お父さんとの関係では、距離がある分だけ、お父さんを遠くに感じますから、それが彼女の男性との距離感のベース(ものさし)になります。
また、お母さんがお父さんに苦しめられている様子を目の当たりにしているわけですから、男性への不信感や疑いの気持ちを持つようになって、男性となかなか近づくことができなくなってしまうんですね。

 

また、お母さんとの関係では、過干渉で心の中に進入された、侵略されたような痛みを持つので、その対応策として心の中に城壁を作るようになります。
それは自分自身を守るための防衛本能みたいなものなのですが、お母さんもさるもの、ちょっとした城壁ではすぐに乗り越えてきてしまいますから、徐々に高く、分厚い壁を心の中に建設していくようになるんですね。
そうすると、人に対しても「侵略されるのでは?」という恐れでできたその壁を使って接するようになりますから、人との間に何らかの障害を抱えやすくなります。
壁が高ければ、人とは壁越しの会話になりますから、なかなか親密感は感じにくいですよね。

 

また、同時に小さな女の子としてはお母さんに従わざるを得ない部分も少なからずありますから、お母さんの顔色を伺うようになります。
これは子どもならばみんなしてしまうことなのですが、お母さんが感情的になってしまう分、行動に一貫性がありませんから、表情や態度をこと細かく伺って自分の態度を決めるようになるんですね。
そうすると、対人関係でも相手の表情を伺ってしまったり、必要以上に気を使いすぎるようになるんです。

 

そして、もうひとつの側面ではお母さんとの「癒着」の問題も隠れています。
子どもたちはお母さんのことが好きですから、お母さんが苦しい表情をしていると、とても胸が苦しめられるんです。
真央さんのお母さんはお父さんとの関係がよくなかったことから小さい頃から愚痴をこぼし、苦しんでいらしたようです。
それゆえに彼女は「お母さんに迷惑をかけてはいけない。私までお母さんが困るようなことはしてはいけない」といい子ちゃんになり、優等生になってきました。
自分の気持ちを抑え、我慢することと引き換えに。
そういう風に真央さんは困っているお母さんを助けようとしたんです。

 

子どもが困っている親を助けられる方法といったら、それくらいなのかもしれません。
我慢して、いい子をして「私は大丈夫よ」というほかは。
でも、そこで助けたい気持ち(でも助けられない無力感)から、お母さんに心理的に癒着してしまう構造が生まれるのです。

 

彼女が抱えていた問題の中核はこのお母さんとの関係にありました。
「何を話していいのか分からない」「沈黙が怖い」「飴ちゃんを配るタイミングが怖かった」といった、人と接するときに感じていた不安の多くはそんなお母さんとの関係からやってきたようです。

 

●お母さんと向き合い、そして、手放し

 

それで、まずはお母さんと向き合っていくことにしました。
小さい頃の感覚はインナーチャイルド・ワークを用い、また、今のお母さんとはイメージを使って向き合う実習をしながら、向き合っていきます。
最初はとっても嫌な感情がやってきます。
「お母さんを思い出してください」って僕がお願いするだけで、表情が険しくなったり、思い浮かべ続けるのがつらくなってしまったりするものです。
でも、そこを真央さんはしっかりと向き合おうとしてくれたんですね。

 

また、お母さんとの癒着を手放していくことも一生懸命やってくれました。
この癒着の元をたどれば、先ほどお話したようにお母さんを助けたい気持ちから生まれてきたわけですから、イメージの力を借りて、お母さんを助けてみることにもチャレンジしてみました。
子ども時代の自分は助けられなくても、大人になった今ならばできることは山ほどありますよね。
そうして、未完結になっていた「お母さんを助ける」というテーマを克服していきました。

 

そうしているうちに徐々に現実の世界でもお母さんとの関係が変わってきました。

 

お母さんに嫌味を言われても今までほど気にならなくなったり、逆に、自分からお手伝いを申し出たり、自ら望んで週に1、2度は家族のための料理を作る日まで設けるようになってきたんですね。

 

●お父さんとの関係を見つめていく

 

男性への苦手な感覚や、彼女が会社の中で感じていた居心地の悪さの多くは、自分をあまりかまってくれなかったお父さんとの関係に起因する部分が多いようでした。
お父さんに対しては真央さん自身、強い怒りの感情を持っているような感じです。
「許せない・・・」
そんな言葉も何度も口にされたように覚えています。

 

でも、お母さんとの関係が良くなったことが成功体験になったのか、あるいは僕を信頼してくれたからなのか、果敢にも彼女はお父さんと向き合うことを決意してくれました。

 

彼女は男性が苦手でしたが、僕はオトコですから、カウンセリングを通じてコミュニケーションを図っていくだけでも、「オトコ慣れ」する機会になるみたいなんですね。

 

だから、僕に対して素直な気持ち(もともと真央さんはとっても素直な方なんですが)をどんどん表現していけるようになるのと、会社や友達の紹介で知り合った男性と普通に話せるようになるのは、ほぼ同時進行で起きていきました。

 

だからこそ、以前は「嫌われるに決まってるわ」と思っていた部分が、恐れは多少はあるけど「まあ、なんとかなるかな」と少しずつ余裕を持てるようになってきたのも、そうしたチャレンジの効果かもしれません。

 

●自分から近づく〜与えるやり方を学ぶ〜

 

ご両親との関係を扱う以外に、彼女には自分から人に近づくトレーニングもやっていきました。
先ほどお話したように人と接するところで城壁を構えてしまっていますから、彼女の対人関係はどちらかというと「受身」=「待ち」の姿勢になってしまうんですね。
つまりは、誘われたらついていくけど、自分からはあまり誘わない、そんな関係が多かったんです。

 

だから、自分から近づくことができるように、「与える」ことを学んでいきました。
具体的には、ただ「何かしてあげるとしたら、何をしてあげたいだろう?」という意識付けをしていくんです。
「疲れているみたいだから、肩を揉んであげたいな」
「寂しそうだから、話を聴いてあげようか」
「お腹がすいているのかな?ご飯作ってあげようか」
実際にする/しないは別にして、そうした与える気持ちを持つことは対人関係でとても大切な要素です。

 

でも、受身に回ってしまった分だけ、なかなか自分から与えることは難しくなってしまうんですね。

 

彼女も実際に初めて実習をしたときには、ほとんど何も思いつきませんでした。
何もしてあげたいことが浮かばない・・・この経験は彼女にとってはすごくショックだったみたいなんですね。

 

でも、その後、何度かこの実習を繰り返すたびに、格段に「してあげたいこと」が浮かぶようになってきました。
日ごろから目の前にいる人、近くにいる人に対して、「してあげたいこと」を考えてみるように宿題として出していたんです。
その効果かもしれませんね。

 

そのうち彼女は自分のお気に入りのレストランに友人を誘って出かけることが多くなってきたそうです。
自分が好きなものを相手に提供したり、一緒に分かち合おうとするときって、すごくエネルギーが高まりますよね。
「すっごくいいところだから、行って見ようよ!」って誘いやすくもなります。
その後、そのレストランは彼女にとっての迎賓館になったようで、知り合った人は必ずといっていいほど“ご接待”しているみたいです。

 

そんな風に与えることを学ぶことで、自分から人に近づいていけたり、また、その態度から好感をもたれやすくなるんですね。

 

●最後に

 

そうした経験を通じて、最初にお話した表の完成を見るわけです。
でも、彼女はまだまだもうひとつのテーマが残っています。
「彼氏を作ること」
それに、対人関係についても、細かいことかもしれませんが、いろんなテーマが他に出てきました。
なかなか自分の問題を本当にクリアにしていくのは難しいことかもしれませんが、彼女自身も言ってましたが「きっと何とかなるんじゃないか?」って楽観的な気持ちをもてるようになります。
こうなると強いもので、前向きにチャレンジし続けることができますから、さらに大きな成功や自信を手に入れやすくなるんです。

 

残りのテーマやこれから出てくるいろんな問題に対しても、きっと前向きに取り組んでくれるでしょう。
そして、また何か分からないところが出てきたら、 ひょこっとカウンセリングルームに訪れてくれるんじゃないかって思ってます。

 

(この記事はご本人の了解を得て掲載しています)

 

根本裕幸

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