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ご相談事例集(バックナンバー)

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タイトル
どれくらいのレベルからカウンセリングが必要なのか?
相談者名
ははむすめ
はじめまして。私の母に精神的専門家のケアが必要なのかどうか知りたくてメールをしました。

母は日常生活は普通に送れます。
現在60歳ですが、パートの仕事もそれなりにこなしているし、近所づきあいもそれなりにこなしています。

問題は彼女と彼女の母(私にとっては祖母)の関係、及びそれによる彼女のトラウマです。

彼女は彼女の母に「あなたなんて生まなきゃ良かった」とことあるごとに言われ、嫌われて育ったと思っていて、60歳になった今でも彼女の母を憎んでいます。
私との会話でもそのほとんどが、彼女がどんなひどい育てられかたをしたか、ということばかり。

彼女(私の母)は3度ほど結婚と離婚を繰り返したり、そのなかで水商売をやったり、幼少時代だけではなく、社会人となったあとも、祖母と軋轢がありましたが、まあ常識的にいって祖母の言うことにも一理あります。現在でも祖母は彼女に対して経済的援助をしています。
ただ、祖母は比較的口が汚く、独裁的な物言いをしますので、彼女が傷ついたことも当然あるとは思います。
ただ60歳にもなって、このような問題に固執するのは少し異常性を感じます。

また「人に評価して欲しい」という欲求が非常に強く、
例えば仕事でも、「とにかく早くやってください」と言われているのにすごく丁寧にやって、その丁寧にやったところを評価されないと言って怒ったりします。
また、他人にほぼ全く興味がなく、
実の娘の私が「風邪を引いた」と言ってもそれにたいするリアクションはなく、自分が何をどれだけ頑張ったか、という話だけをします。

彼女の考え方がいわゆる“一般的”からはずれている(と彼女自身が思っていないにせよ)ことで、彼女自身がいろんなシーンでストレスを感じることが多く、日常的に体調を崩しやすいことが問題です。
結果的に、忌み嫌っている彼女の母から援助を受けることも、きっとすごいストレスに違いなく、ぐるぐると負のスパイラルにはまっています。

文字数に限りがあるので書ききれないのですが、「精神的に大きな問題を抱えているけれど日常生活ができる」というレベルの彼女の場合、精神的治療は必要なのでしょうか。

カウンセラー
中原謙一
ははむすめさん、はじめまして
私は中原謙一と申します。
宜しくお願いいたします。

まず、「「精神的に大きな問題を抱えているけれど日常生活ができる」というレベルの彼女の場合、精神的治療は必要なのでしょうか」についてですが、実際本人が希望しない限り、精神的治療を受けていただくことは難しいと感じます。

周りから見て「この人は心療内科に行ったほうがいいのではないか?」と感じていたとしても、本人にはその自覚がない場合が多いですし、実際それを相手に伝えても、おそらく反発されることになるからです。
そして、もし治療を受けたとしても、「受けさせられた」とか「病気と扱われた」と本人が思い込み、ますますかたくなになってしまう恐れがあるからです。

精神的治療は本人の意思をまず第一に尊重しますので、ここでははむすめさんができることは、お母様が「精神的治療を受けてみてもいいかも」と思わせる環境を作ってあげることでしょう。

ただ、読ませていただいて私が一つ感じることがあります。

このお母様のそばでずっと一緒に過ごしてきたははむすめさん自身の状態です。
お母様の存在というものは、ははむすめさんに限らず、誰でも強く影響されてしまうものです。
だとしたら、お母様がおばあさまから影響を受けたように、ははむすめさんもお母様から何らかの影響を強く受けていて、実はそれが日常生活に支障をきたしているのではないか?と私は感じます。

極端な言い方をすれば、文章の「おばあさま」を「お母様」に置き換えて、「お母様」の部分を「私」と置き換えたとき、どれだけ内容が一致しているか、みたいな感じですね。

たとえば「私の考え方がいわゆる“一般的”からはずれている(と私自身が思っていないにせよ)ことで、私自身がいろんなシーンでストレスを感じることが多く、日常的に体調を崩しやすいことが問題です。
結果的に、忌み嫌っている私の母から援助を受けることも、きっとすごいストレスに違いなく、ぐるぐると負のスパイラルにはまっています。」とした場合、今のははむすめさんはどれくらい当てはまるでしょう?

ははむすめさん自身はお母様や周りに対してストレスを感じていないのか。
ははむすめさん自身は体調は大丈夫なのか。
ははむすめさん自身は負のスパイラルにはまっていないのか。

こう読み解いてみてはいかがでしょう?

確かに、問題の根源であるお母様が変わることができれば、問題全体を解決することは可能かもしれません。
しかし、ははむすめさんの人生はあくまでもははむすめさんのものです。
ですので、ははむすめさんの人生の問題は、ははむすめさん自身で解消することが可能です。
そして、ははむすめさんが自分の持っている問題を解消して見せることで、お母様に「自分も変わりたい」と思わせることもできるかもしれませんね。

人を変えることは、非常に難しいことです。
たとえば、ははむすめさんが誰かから「あんた、変わりなさいよ!」といわれて、素直に変わろうと思うでしょうか?
普通ならまず思いませんよね。
人を変えるよりも、自分を変えるほうが、はるかに労力も要りませんし、自分の力が及ぶ範囲でできるわけです。

ですので、まずはははむすめさん自身のケアを徹底的に行なうことをお勧めいたします。
おそらく、お母様がおばあさまから受けた影響は、間違いなくははむすめさんにもお母様から引き継がれているものと感じます。
だとしたら、ははむすめさんが「お母様には精神的治療が必要なのでは」と思うのと同じくらい、ははむすめさん自身にも、心のケアが必要ではないか、と私は感じます。

それは精神的治療というようなたいそうなものでなくてもいいかもしれません。
どちらかといえば「心の大掃除」みたいな感じです。

それこそ、今家にあるもので、今必要がないものをすべて処分して、家の中そのものをきれいに片付けるようなものですね。
こころも家と同じで、心の状態が不安定になると、本当に部屋も汚くなっていきますし、心に余裕がないときも片付けることができなくなったりすることがよくあります。

まずはははむすめさん自身が心の大掃除をして、きれいな状態を作り上げます。
それをお母様に見せることで、「今まで自分の心の中が整理整頓されていると思っていたのが、実は散らかっていた」ことに気づいていただければ、本人が片付ける気になる可能性もある、ということです。
あくまで可能性ですけれどもね。

そして、ははむすめさんがまず最初に、「家族、世代間の負のスパイラル」から抜け出すことが、すべてのスタートだと感じます。

方法論を考える前に、まずは「やる」ことをははむすめさん自身が決意することが大切ですよ。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

ははむすめさんがお母様のことを気にしなくてもいいような幸せな人生になるための、一つの参考になれば幸いです。

ありがとうございました

中原謙一
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